2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580418
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
有田 隆也 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (40202759)
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Keywords | 共進化 / 人工生命 / 進化的計算 / 群知能 / 構成的アプローチ / 自律ロボット / 創発 / 複雑系 |
Research Abstract |
生物進化を模したアルゴリズムに基づく進化的計算の分野は,最近めざましい成果をあげつつあるが,基本的に,静的な適応度地形における山登りに相当するような静的な適応度地形を想定したものであった.本研究では,集団を構成する各個体の適応度は,同集団中の個体,あるいは異集団の個体との相互作用に依存し,さらに,個体のレベルにおいても,形質間の動的な相互作用の影響が無視できないような,(広義の)「共進化」現象の解明,及び応用を目的として,次の3点の方向から構成的アプローチに基づいて研究を進めた.まず,様々な現象において存在する共進化のメカニズムを概念レベルで統一的に理解するために,創発的計算パラダイムに基づいた方法論で共進化ダイナミクスを検討した.また,共進化のフレームワークを自律ロボットの設計手法として応用するための知見を得るために,特に,ロボットの構造と行動の共進化,及びロボット行動における捕食者と被食者の共進化に焦点をあてて検討した.さらに,共進化を志向した群ロボットにおける社会的知能の創発のメカニズムを検討するために,群知能としての計算知能の創発,ロボットにおける感情,認知の多様性と適応性というテーマに関して検討した.このようにして,共進化現象の統一的な理解のための数学的な知見を得るとともに,共進化のメカニズムを多面的に応用して自律的ロボットを設計するための原理,及び,方法論に関する知見を得ることができた.
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[Publications] Takahito Yamaoka, Takaya Arita: "A Computational Model of the Interaction between Environmental Dynamics and Economic Behaviors"Artificial Life and Robotics. 6(4). 170-174 (2003)
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[Publications] 赤石仁, 有田隆也: "誤認の適応性に関するエージェントベースモデル"電子情報通信学会論文誌. 87-D-1(印刷中). (2004)
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[Publications] Yoshiyuki Nakamichi, Takaya Arita: "Diversity Control in Ant Colony Optimization"Artificial Life and Robotics. 7(印刷中). (2004)