2002 Fiscal Year Annual Research Report
学際研究分野における研究テーマ発展ダイナミクスの数量的分折と理論的検討
Project/Area Number |
14580444
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤垣 裕子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50222261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 秀幸 京都女子大学, 社会学部, 講師 (50329934)
調 麻佐志 東京工業大学, 工学基礎, 助教授 (00273061)
牧野 淳一郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50229340)
林 隆之 大学評価・学位授与機, 構, 助手 (30342629)
富沢 宏之 科学技術政策研究所, 主任研究官 (80344076)
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Keywords | 科学計量学 / 研究評価 / リサーチオンリサーチ / 学際研究 |
Research Abstract |
学際研究(いくつかの分野の共同によって発展する研究)をいかにして分析するか、その方法論の探究は、「リサーチ・オン・リサーチ」(Research on Research、以下RonRと記す)分野にとって1つの大きなテーマである。ここで、RonRとは、科学の科学(Science of Science:科学活動を定量的・科学的に分析することを指す。D.S.Price, 1965)をより広くした概念である。つまり、「研究」活動一般の動向を「研究」することを指す。本研究は、このRonRの方法論としての科学計量学(Scientometrics)の手法を体系化することを目的としている。 本年度は、研究メンバ6人が、科学計量学の国際会議、大学評価資料への科学計量学の応用、米国における公的研究開発の評価手法の報告書、近年の国際科学計量学会誌の動向調査などをもちより、この分野の知見の共有をすすめた。さらに、それらをもとに、科学計量学の手法を体系化し、このような数量的評価についてガイドとなる教科書の編集について話し合いをすすめた。その結果、教科書の骨組みを構成し、その担当章の概要まで話しあいがすすんだ。教科書は、導入、方法論(データベース、単純集計、引用分析、語分析、共語分析、共著分析、謝辞分析、内容分析、方法論間の関係)、応用編の3部構成からなる。 応用編では、数量的データと実際の科学活動の意味論との架橋の課題がある。RonRで数量的に示された結果は、実際の科学活動の何を示していることになるのか(すなわち、量的分析結果と質的な解釈の架橋と理論化)を分析することである。これまで棲み分けされて蓄積されてきた量的データと質的解釈の間をつなぎ、それぞれの成果の交流をはかることによって、方法論と理論の精緻化をはかるものである。さらに、評価や政策への応用をレビューできるような章も計画した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoko Fujigaki: "Analysis on Dynamics of Development in Research Themes in Interdisciplinary Fields : Analysis Using Pergonal Distribution versus Papers"Scientometrics. 54巻1号. 63-74 (2002)
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[Publications] Masashi Shirabe: "Likelihood of overseas access to international co-authorships :"Scientometrics. 53巻1号. 123-129 (2002)
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[Publications] 富澤宏之: "米国における公的研究開発の評価手法(調査資料-86)"科学技術政策研究所. (2002)