2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580445
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
新田 克己 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60293073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安村 禎明 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (30302962)
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Keywords | ADR / 調停 / 交渉 / 擬人化エージェント / 事例ベース推論 / コンピュータネットワーク |
Research Abstract |
本年度はオンラインADR(紛争に関する助言・斡旋・調停・仲裁)に関して,以下の成果を得た。 1.消費者センターにおける自動相談システムの開発と評価実験 昨年度は相談事例から人間の手でルールを抽出し,自動相談のWebページを作成したが,本年度はその仕組みを拡張し,以下のように相談事例から自動的に相談のWebページを生成するシステムを開発した。 まず,相談員と相談者の間のメールを自動的にXML文書に変換し,事例データベースに蓄積する。次に個々の事例について特徴的な部分に人手でマークを行うと,帰納推論を行って,相談を行うためのWebページを自動的に作成する。 このシステムを実装して,相談員の方々に評価していただき,相談員の方々の想定するWebページとの差異が少ないことを示した。 2.擬人化エージェントを利用した,オンライン調停支援システムの機能の拡充 昨年度に開発を始めたオンラインの調停支援システムに関して,複数の法律の専門家に評価していただき,事例検索機能やCGアニメーションの表情制御機能などの拡張を行った。 3.模擬調停事例の収集と分析 オークション取引におけるトラブル事例について,3名1組(調停者,落札者,出品者)の模擬調停を行い,論点の推移の分析や類似場面の検索についての分析を行った。15組の実験を行ったところ,オンラインシステムを用いても,実際の対面調停と比べて,発言内容が制約されることはなく,むしろ,論理的な議論が可能であることを示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 湯浅将英, 安村禎明, 新田克己: "ベイジアンネットを用いた交渉エージェントの表情表出"情報処理学会論文誌. 44・11. 2710-2717 (2003)
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[Publications] 西原国義, 安村禎明, 新田克己: "事例に基づく消費者相談の自動回答システム"人工知能学会研究会資料. KBS-A303-05. 23-27 (2004)
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[Publications] 田中貴紘, 安村禎明, 新田克己: "調停支援システムのための事例の分析"情報処理学会研究会資料. 2004-DD-42. 7-14 (2004)
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[Publications] Masahide Yuasa, Yoshiaki Yasumura, Katsumi Nitta: "A Tool for Animated Agents in Network-Based Negotiation"Proceedings of RO-MAN 2003 Conference. 259-264 (2003)
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[Publications] Katsumi Nitta, Masahide Yuasa, Yoshiaki Yasumura, Takahiro Tanaka: "An Online Moot Court System Mediated by an Agent"Proceedings of 9th International Conference on AI and Law. 101-102 (2003)
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[Publications] 田中貴紘, 安村禎明, 新田克己: "仲介エージェントを用いた論争支援システム"電子情報通信学会技術報告. KBSE2002-38. 25-30 (2003)