2003 Fiscal Year Annual Research Report
サプライチェーンにおける革新的なビジネスモデルの構築
Project/Area Number |
14580469
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松尾 博文 筑波大学, 社会工学系, 教授 (50312814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香田 正人 筑波大学, 社会工学系, 教授 (20114473)
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Keywords | サプライチェーンマネジメント / ビジネスモデル / スケジューリング / 品質管理と製品開発 / 短期寿命商品 / 需要管理 |
Research Abstract |
「サプライチェーンマネジメント(SCM)」とは製造業において、製品開発、調達、製造、流通、販売にわたる物流のビジネスプロセスを統合的に管理する方法である。SCMにおいて、需要サイドでは、顧客と需要の情報管理をし、供給サイドでは、需要を遅延なく満たすために必要な在庫をサプライチェーン全体で最小化する。本プロジェクトの目的は、インターネット等の情報ネットワーク上でSCMにおける需要管理と供給管理を統合するための理論的枠組みを構築することである。特に、ITを用いたビジネスモデルの企業実例を調査研究することにより、サプライチェーンに係わるビジネスモデルの分類、需要管理の方法、企業間コラボレーションの方法、e-マーケトプレースの形態を明らかにし、新しいサプライチェーンに係わるビジネスモデルを創造する。 本年度は、本研究の2年目にあたる。今までの成果をまとめ、従来、個別に扱われてきた、需要サイドのマーケティングモデルと供給サイドのオペレーションのモデルを統合する枠組みを構築し、オペレーションズ・リサーチ誌に発表した。さらに、半導体産業のSCMの重要な要素である、生産管理とスケジューリングの研究成果をWinter Simulation Conference、IEEE Conference on Emerging Technologies and Factory Automationの国際学会で発表した。 インターネット等の高度通信技術を応用したビジネスモデルの事例と研究をアフィリエーション、ビジネスプロセス、インターネット技術の3つの軸で分類する新しい枠組みを提案した論文は投稿中である。SCMにおける、製品開発の研究として、品質管理の方法と製品開発との関係、また、それらの需要サイドへの影響について、調査・研究を行っており、その成果の一部は、5月に開かれる国際会議で発表の予定である。 短期寿命商品の需要予測の方法を開発するために、ファション性と技術性を持つ商品の販売会社の協力をえて、展示会等でアンケート調査を行った。ここで得られるような先行情報と最終需要との関係を表すモデルの構築を試みている。 以上のように、SCMにおける、個別のモデルの統合に関する研究を推進している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 松尾 博文: "米国にみるサプライチェーンマネジメントの事例とその考察"戦略・マネージメント研究成果報告書、山田郁夫編、日本オペレーションズ・リサーチ学会創立40周年記念事業「統合オペレーション」特別研究プロジェクト. 31-36 (2003)
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[Publications] 松尾 博文: "SCMのための統合モデリング"オペレーションズ・リサーチ. 48・12. 886-891 (2003)
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[Publications] K.Miyashita, K.Senoh, H.Ozaki, H.Matsuo: "Constant Time Interval Production Planning with Application to WIP Control in Semiconductor Fabribation"Proceedings of the 2003 Winter Simulation Conference. 1329-1337 (2003)
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[Publications] K.Miyashita, H.Ozaki, K.Senoh, H.Matsuo: "Constant Time Interval Simulation for Semiconductor Manufacturing"2003 IEEE Conference on Emerging Technologies and Factory Automation. 364-371 (2003)
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[Publications] 妹尾和幸, 尾崎広幸, 松尾博文, 宮下和雄: "半導体製造ラインにおける適正在庫コントロール"スケジューリング・シンポジウム2003講演論文集. 84-89 (2003)
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[Publications] 尾崎広幸, 妹尾和幸, 松尾博文, 宮下和雄: "駆動方式の違いに基づく半導体製造工程シミュレーション結果の比較"スケジューリング・シンポジウム2003講演論文集. 90-95 (2003)