2003 Fiscal Year Annual Research Report
QOLを考慮した高齢者の家庭内での活動範囲拡張支援システムに関する研究
Project/Area Number |
14580481
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
梶原 康博 岡山大学, 工学部, 助教授 (70224409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗澤 良臣 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (70274008)
大崎 紘一 岡山大学, 工学部, 教授 (60032942)
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Keywords | 人間工学 / 高齢者 / 作業 / 人工現実感 |
Research Abstract |
本研究は,高齢者の家庭内での活動範囲を拡張することを支援できるシステムの開発を目的としている.本年度の研究成果の概要を以下に述べる. (1)人体リンクモデルを用いた作業域設計手法の開発:中高齢者の動作を人体リンクモデルを用いてシミュレーションを行う手法を開発した.上半身を8つの関節からなるリンクモデルにより表す.本リンクモデルを用いてサーブリグ記号の第1類に分類される動作に対して高齢者の身体的特性を考慮して各関節の曲げに対する抵抗および制約条件を設定する.そして,動作の始点と終点における手先の位置を指定することにより,各関節の曲げ角度を求める問題を非線形計画問題として定式化し,動作の始点と終点の姿勢を求める.動作の始点と終点の間の姿勢は比例配分による補間により求める.本リンクモデルを既に開発している人工現実感装置に組み込み,家庭を中心とする作業域および動作の設計・評価を可能にした. (2)高齢者活動範囲拡張支援システムの開発:高齢者用グループハウス等の福祉施設の設計支援のために,高齢者の機能に基づく生活空間を評価するシミュレーションシステムを開発した.人工現実感装置(VR)を用いて日常生活を仮想体験させることで高齢者の身体機能を連続測定する.測定結果を基に生活に必要な動作をする時の上肢,腰,首の曲げ角度を求め,全身の姿勢をシミュレーションできるヒューマンモデルを作成した.そして,福祉施設の設計図面をVRに取り込み日常生活を行う上で不便となる箇所をLURA,動作経済の原則等の評価基準を基にヒューマンモデルで評価する手法を開発した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 梶原康博, 大崎紘一, 宗澤良臣: "人体リンクモデルを用いた作業域設計手法に関する研究"日本経営工学会平成15年度秋季研究大会. 254-255 (2003)
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[Publications] 常定和也, 梶原康博, 宗澤良臣他: "高齢者活動範囲拡張支援システムに関する研究"第46回自動制御連合講演会. 1117-1119 (2003)