2002 Fiscal Year Annual Research Report
泥火山・マッドダイアピルが引き起こす地盤災害のメカニズムとその対策
Project/Area Number |
14580505
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田中 和広 山口大学, 理学部, 教授 (80335760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 雄一郎 山口大学, 理学部, 助教授 (60253134)
金折 裕司 山口大学, 理学部, 教授 (60194883)
千木良 雅弘 京都大学, 防災研究所, 教授 (00293960)
馬原 保典 (財)電力中央研究所, 上席研究員
大山 隆弘 (財)電力中央研究所, 地圏環境部, 上席研究員
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Keywords | 泥火山 / マッドダイアピル / 地下水 / 異常間隙水圧 / 地質構造 / 新第三紀層 / 膨潤性地山 / 台湾 |
Research Abstract |
新潟県松代町において泥火山を記載し、その地質・地質構造的特徴を明らかとするとともに、噴出物の分析を行なった。露頭観察等により、泥火山の地下構造の推定を行なった。さらに、台湾の泥火山の現地調査を行ない、両者を比較検討した。 ・松代町の2箇所において泥火山(室野泥火山,蒲生泥火山)を記載するとともに、周辺のガスや石油の噴出場所を特定した。 ・地表地質踏査を行ない,地質図を作成するとともに、室野泥火山が背斜構造に,蒲生泥火山がベーズン構造に噴出している事を明らかとした。 ・泥火山は地表部に陥没地形をよび地下浅部に陥没構造を伴い,陥没内は泥火山噴出物、湖沼堆積物が繰り返し充填している。現在活動を停止している蒲生泥火山は約38000年前に活動していた事を明らかとした。 ・道路拡幅工事における露頭調査から、新たに泥火山の内部構造を明らかとすることが出来た。陥没地形の下部には、泥火山噴出物である含礫粘土と泥岩が漸移的に粘土化する変質粘土化帯とが分布する。後者は新鮮な泥岩岩盤と噴出物との境界や含レキ粘土の下位に分布し、上昇した地下水による粘土化作用が考えられる。 ・噴出した泥にはスメクタイトが含まれ、現在、噴出している地下水は、塩分濃度が高い地層水と考えられる。 ・台湾の泥火山について詳細な分布と地質構造との関係を検討した。泥火山は背斜構造の軸部や断層沿いに斜交し、線状に配列する。泥火山の分布地域を囲むように、バッドランドが分布し、侵食の著しい特異な地形を形成している。台湾の南方にある小琉球島はダイアピルで出来た島とされているが、調査の結果、地層は層理面を保存した砂岩泥岩の互層であり、ダイアピル構造は見られず、あったとしても,小規模である可能性が高い。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 宮田雄一郎, 高下 昌也: "鳴り砂と粒子間摩擦"地質学雑誌. 109. 41-47 (2003)
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[Publications] Hatheway A.W., Kanaori Y.: "7th annual report on the international status of engineering geology Year 2001: Encompassing hydrogeology, environmental geology and the applied geosciences"Engineering Geology. 64. 47-79 (2002)
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[Publications] Kanaori, Y., Toda, S., Koizumi, A.: "Three destructive inland earthquakes in the Central-western Yamaguchi Prefecture, Southwest Japan and"Engineering Geology. 66. 143-156 (2002)
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[Publications] 福塚康三郎, 金折裕司: "断層の地形・地質学的特徴と地震活動および重力異常-島根県南西部,弥畝山西断層を例として-"応用地質. 43. 226-234 (2002)
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[Publications] 久永喜代志, 金折裕司: "孔内傾斜計による地すべり挙動の測定方法および結果の解釈に関する提言"応用地質. 43. 226-234 (2002)