2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14580529
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
相良 明男 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (20187058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 晶大 核融合科学研究所, 炉工学研究センター, 助手 (80332188)
鈴木 肇 中部大学, 工学部, 助教授 (20260044)
久保田 雄輔 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50023726)
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Keywords | 原子状水素 / 還元反応 / プラズマ壁相互作用 / 電子サイクロトロン共鳴 / 解離水素 / マイクロ波 / 放電洗浄 / クロム酸化物 |
Research Abstract |
本研究の目的は、プラズマ壁相互作用による酸素放出挙動の定量的予測・制御を目的として、原子状水素による表面酸化物の還元反応断面積の定量化を試みることである。 実施方法の第1段階は表面分析器と共存できる局所プラズマ源の開発である。電子サイクロトロン共鳴(ECR)放電によって、数eV程度の低温プラズマ条件での解離水素源を作成する。しかし、表面分析にはその場オージェ電子分析(AES)装置を用いるが、磁場とは共存できないので、超高真空仕様の小型永久磁石による局所プラズマ源を開発する。第2段階は、このプラズマ源による解離水素フラックスΦ_Hの定量と、各種金属表面酸素の還元による減少時定数,τ_dの定量である。これによって、還元反応断面積σ_d=1/(τ_dΦ_H)が求まる。 15年度は第2段階の実験研究を実施した。即ち、(1)プラズマ温度と密度、および分光による空間分布から原子状フラックスΦ_Hを評価した。(2)次に、還元されやすいニッケル試料の吸着酸素を対象にして、本装置の原子状水素源による酸素脱離挙動をオージェ電子分光で計測することによって還元断面積定量化の妥当性をチェックし、これまでにプラズマ放電洗浄実験から評価されている還元特性と良く一致することを確認した。(3)この結果に基づいて、化学平衡論では還元され難いクロムメッキ試料を用いて、吸着酸素の還元挙動を表面分析したが、有意な効果が認められなかったことから当初の予想と定性的に一致することを結論できた。(4)今後の課題として原子状水素源のフラックス増強が必須であることが明らかとなった。これらの結果を学会にて発表した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Hino et al.: "Material probe analysis for plasma facing surface in the large helical device"Nuclear Fusion. Vol.44,No.4. 496-502 (2004)
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[Publications] K.Nishimura et al.: "Effects of Boronization in LHD"Journal of Plasma and Fusion Research. Vol.79,No.12. 1216-1217 (2003)