2004 Fiscal Year Annual Research Report
人工糖鎖クラスターを利用した共通粘膜免疫機構に作用する活性糖鎖の解明
Project/Area Number |
14580617
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
清原 寛章 北里大学, 北里生命科学研究所, 助教授 (70161601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 隆之 北里大学, 北里生命科学研究所, 講師 (00172487)
松本 司 北里大学, 北里生命科学研究所, 講師 (00173906)
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Keywords | 蒼朮 / 黄耆 / アラビノガラクタン / ガラクトオリゴ糖 / 腸管免疫系 / パイエル板 / 共通粘膜免疫機構 |
Research Abstract |
蒼朮より得られた腸管免疫賦活化アラビノガラクタン(ALR-5IIa-1-1)中の活性発現部位であるarabino-3,6-galactanよりexo-β-D-(1→3)-galactanase消化により遊離させたオリゴ糖鎖はその立体障害からPAMAMやpolystyrene beadsなど人工的なコアにクラスター化させることは極めて難しいことが明らかとなり、天然由来の活性多糖中の活性発現に関与するオリゴ糖鎖を選別するための新しい方法論を構築する必要が考えられた。arabino-3,6-galactan構造を活性発現部位とする複数の活性多糖の比較から、活性発現に関与するオリゴ糖鎖を活性多糖に共通のオリゴ糖鎖として選別できる可能性が考えられる。そこで、これまで腸管免疫賦活化活性のスクリーニングで選別された植物由来多糖画分のうち、和漢生薬の黄者の非薬用部位の地上部からバイエル板細胞を賦活化する計12種の多糖を精製し、これらが蒼乖の活性多糖と同様にarabino-3,6-galactan構造を共通の活性発現部位としていることを明らかにした。一方、これらの複数の活性arabino-3,6-galactan中の活性発現に関与するオリゴ糖鎖群から活性arabino-3,6-galactanに共通のオリゴ糖鎖を選別する方法として、多変量解析での主成分分析やクラスター解析を用いた方法を考案した。本方法により、各種のarabino-3,6-galactan構造をそのオリゴ糖側鎖の微細構造の違いにより類別化できること、および多糖間で共通のオリゴ糖側鎖を選別できることを明らかとし、本法により蒼朮や黄者地上部由来の活性arabino-3,6-galactanに共通のオリゴ糖鎖を活性発現糖鎖として選別できる可能性を提示した。
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Research Products
(2 results)