2002 Fiscal Year Annual Research Report
アスパラギン結合型糖鎖の形質膜上における異化経路の発現とアポトーシス
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14580628
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| Research Institution | Osaka City University |
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Principal Investigator |
伊藤 和央 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20183171)
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| Keywords | エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼHS / エンドHS / 糖タンパク質 |
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| Research Abstract |
糖タンパク質に作用しAsn結合複合型糖鎖を特異的に遊離させる形質膜結合型エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ(エンド)HSの標的糖タンパク質の存在の検証と特定を行った。まず、エンドHSの作用でAsn結合型糖鎖を失い、GlcNAcのみを結合している糖タンパク質を、ウシ乳由来Gal転移酵素でUDP-[^3H]Galから[^3H]Galを転移させ標識し、二次元電気泳動-フルオログラフィーで検出した。その結果、口腔内上皮細胞の剥離前後にかかわらず、分子量(MW)約50K、等電点(Ip)約4,5の最も多量に存在するタンパク質が標識された。また、剥離前はMW約96K、Ip約5のタンパク質ならびにMW約20K、Ip約4,5のタンパク質が、剥離後はMW約43K、Ip約4,5のタンパク質が標識された。エンドHSの標的糖タンパク質が存在し、上皮細胞の剥離前後で共通のものと特異的なものとが存在することが示唆された。次いで、[^3H]Galで標識したタンパク質から、PNGase Fを用いて[^3H]Gal-GlcNAcを遊離させ、TLC-フルオログラフィーで検出した。その結果、口腔内上皮細胞由来糖タンパク質から[^3H]Gal-GlcNAcが検出されたが、白血球系細胞からは検出されなかった。このとき、剥離上皮細胞の約2倍の[^3H]Gal-GlcNAcが組織結合上皮細胞から検出された。口腔内上皮細胞にエンドHSの内在性標的糖タンパク質の存在すること、上皮細胞の剥離に伴ってエンドHSの作用を受けた標的糖タンパク質の増加することが判明した。これは上皮細胞の剥離後にエンドHSの活性が上昇する結果と矛盾しない。さらに、[^3H]Galで標識したタンパク質をSDS-PAGEで分離後、新たに開発したPNGase Fを用いたIn-gel deglycosylation法によって[^3H]Gal-GlcNAcを遊離するタンパク質を標的糖タンパク質として特定した。その結果、組織結合上皮細胞からMW55K、剥離上皮細胞からMW20K、50KおよびMW102〜116Kの範囲のタンパク質が標的糖タンパク質として特定された。
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[Publications] 五十嵐智子, 河上直子, 飯塚 勝, 伊藤和央, 南浦能至: "エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼHSによるヒト唾液α-アミラーゼ糖鎖不全分子種の生成機序"生化学. 74・8. 727 (2002)
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[Publications] Y.B.Ammar, T.Matsubara, K.Ito, M.Iizuka, T.Limpaseni, P.Pongsawasdi, N.Minamiura: "New action pattern of maltose-forming α-amylase from Streptomyces sp. and its possible application in bakery"J. Biochem. Mol. Biol.. 35. 568-575 (2002)
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[Publications] Y.B.Ammar, T.Matsubara, K.Ito, M.Iizuka, T.Limpaseni, P.Pongsawasdi, N.Minamiura: "Characterization of a thermostable levansucrase from Bacillus sp. TH-4-2 capable of producing high molecular weight levan at high temperature"J. Biotechnol.. 99. 111-119 (2002)
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[Publications] Y.B.Ammar, T.Matsubara, K.Ito, M.Iizuka, N.Minamiura: "Some properties of levansucrase of Bacillus natto stabilized with peroxidate oxidized yeast glucomannan"Enzyme Microb. Tech.. 30. 875-882 (2002)
