2002 Fiscal Year Annual Research Report
筋ジストロフィー原因蛋白によるジストログリカン糖鎖修飾とECMとの関係
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14580634
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
田島 陽一 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (00300955)
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Keywords | 筋ジストロフイー / α-dystroglycan / α-dystroglycanopathy / 糖鎖形成不全 / myd変異マウス / 糖転移酵素 / LARGE蛋白質 |
Research Abstract |
筋ジストロフィーの発症要因として筋細胞膜及び細胞内小胞の糖蛋白質の糖鎖修飾の異常が注目されている。この糖鎖は筋細胞と細胞外マトリックスとの相互作用に重要な役割を果たすだけではなく、細胞機能を維持するために重要であると考えられているが、詳細は不明である。近年、糖鎖異常を呈する筋ジストロフィーとしてα-ジストログリカン(α-DG)の糖鎖修飾異常を呈するα-dystroglycanopathyが知られている。 α-dystroglycanopathyの1つであるmyd変異の原因遺伝子LARGE蛋白質が糖転移酵素であるという可能性を確かめるために、α-DG-Hisタグ遺伝子のみ発現させたものとLARGE及びα-DG-Hisタグ遺伝子を過剰発現させたC2Cl2筋細胞を樹立した。各々の細胞上清20リットルを最初にNTA-Niレジンを用いてヒスタグで精製し、約1,000倍に濃縮した。次にWGAレクチンレジンを用いて精製を行い、現在、糖鎖解析を行っている。 さらに、myd変異マウスをJAXより購入し、マウスコロニーの拡充を行っている。また、myd変異ホモマウスの成育、および生存についての基礎データーを集積し、骨格筋におけるジストロフィン関連蛋白質の発現を組織染色により検討した。結果、β-dystroglycan,α-sarcoglycan, caveolin-3,dystrophinは正常に発現しているが、α-dystroglycanのO-結合型糖鎖を認識するIIH6抗体に対する抗原性が著しく低下することより、myd変異ホモマウスはα-dystroglycanの糖鎖形成不全が起きていることを再確認している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kanai-Azuma M, Kanai Y, Gad JM, Tajima Y, Taya C, et al.: "Depletion of definitive gut endoderm in Sox17-null mutant mice"Development. 129. 2367-2379 (2002)
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[Publications] Shirnoda Y, Tajima Y, Osanai T, et al.: "Pax6 controls the expression of Lewis x epitope in the embryonic forebrain by regulating alpha 1,3-fucosyltransferase IX expression"J Biol Chem. 277. 2033-2039 (2002)
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[Publications] Kotani M, Osanai T, Tajima Y, et al.: "Identification of neuronal cell lineage-specific molecules in the neuronal differentiation of P19 EC cells and mouse central nervous system"J Neurosci Res. 67. 595-606 (2002)