2004 Fiscal Year Annual Research Report
胸部MDCT画像を用いた小型肺腫瘤経時変化定量コンピュータ支援診断システムの構築
Project/Area Number |
14580821
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
木戸 尚治 山口大学, 工学部, 教授 (90314814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 常男 山口大学, 医学部, 助教授 (70116755)
松永 尚文 山口大学, 医学部, 教授 (40157334)
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Keywords | MDCT / 肺腫瘤 / 経時変化 / コンピュータ / 支援診断 |
Research Abstract |
【目的】本研究の目的は,MDCTにより撮影された末梢小型肺腫瘤の厳密な経過比較をおこない,その大きさや特徴量の経時的変化に対して客観的かつ定量的な情報を放射線科医に提供し,適切な診断を促すことを支援するシステムの開発することである. 【実績】小型肺腫瘤の三次元の画像データを用いて,血管や胸壁を除去して腫瘤だけを正確にセグメンテーションして抽出するアルゴリズムの開発をおこなった.この結果として,従来の単純な輪郭を持つ腫瘤に加えて,複雑な形状を持つ腫瘤やGGOとよばれる淡い輪郭を持つ腫瘤に対して正確な肺腫瘤のボリュームデータが得られるようになった.この結果は電子情報通信学会論文誌に"胸部X線CT像を用いた小型肺腫瘤の領域抽出"として発表した.またセグメンテーションの結果に対して,セグメンテーション領域に関する定量的評価ならびに放射線科医よる主観的評価をおこない精度を確認した.さらに臨床画像を用いた評価を行い,その結果を国内外の学会に発表した.特に,The 2^<nd> international workshop on pulmonary functional imagingにおいては,これらの成果をCAD for lung cancer screeningとして特別講演した.また,同時に肺腫瘤をCTボリュームデータから検出するためのアルゴリズムの開発や,作業効率を高めるようなグラフィカル・ユーザーインターフェースの開発もおこなった.さらに関連研究として胸部経時差分画像における肺腫瘤陰影の検出に関する研究を行っておりその結果を電子情報通信学会論文誌およびME学会誌に発表した.また,われわれは三次元の画像データを用いた,びまん性肺疾患を対象とした局所病理形態理解に基づく知的CADシステムを実現するための研究をおこなっており,これらの結果を統合して,肺の限局性疾患(肺癌等)とびまん性疾患を幅広く対象とした疾病横断型のCADシステムを構築することを試みた.
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Research Products
(11 results)