2004 Fiscal Year Annual Research Report
学校における暴力行為等問題行動の抑制要因と予防的生徒指導に関する心理学的研究
Project/Area Number |
14591003
|
Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
前田 健一 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90101451)
|
Keywords | 暴力行為 / 社会的スキル教育 / 問題行動 / 非行少年 |
Research Abstract |
1.平成16年度は、本研究の3年目として、中学校との連携・協力の下で実践した学校規模の社会的スキル教育に関する一連の研究成果「School-Wide social skills training in a Japanese junior high school(1)(2)(3)」を神戸市で開催されたWorld Congress of Behavioral and Cognitive Therapies 2004において発表した。 2.全国数か所の児童自立支援施設の協力を得て、自立支援施設収容の非行経験少年と非行未経験の一般少年を比較して、非行経験少年の仲間関係と社会的スキルの特徴を検討した。その結果、非行経験少年は学級の仲間に対しては親和的関係を築けず、向社会的スキルを発揮しないが、遊び仲間に対しては社会的スキルを実行できることが明らかになった。これらの成果の一部は、「非行少年と一般少年における社会的スキルと親和動機の関係」(カウンセリング研究,2004)の論文として発表した。 3.問題行動の予防的観点から適切な社会的スキルを学校や学級レベルで実践することを目指す社会的スキル教育の現状と課題を整理し、今後の方向性について考察した。この研究成果は、「学級単位の集団社会的スキル訓練-現状と課題-」(カウンセリング研究,2004)の論文として発表した。 4.小学校2校、中学校2校、高校2校の児童生徒を対象にして、暴力行為等の経験の有無を調査し、経験者と未経験者の自己実現、わがまま・自己中心性、社会的スキル、攻撃性、規範意識、我慢・忍耐、充実感・満足感について比較検討した。これらの研究成果は、「暴力行為等の問題行動に関する発達的研究(6)」(広島大学大学院教育学研究科紀要,2004)の論文として発表した。
|
Research Products
(3 results)