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2002 Fiscal Year Annual Research Report

高齢者に介護保険サービスを提供するNPOのアカウンタビリティジレンマに関する研究

Research Project

Project/Area Number 14597011
Research InstitutionToyo University

Principal Investigator

須田 木綿子  東洋大学, 社会学部, 助教授 (60339207)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西田 真寿美  岡山大学, 医学部, 教授 (70128065)
Keywords介護保険 / NPO / 社会福祉法人 / アカウンタビリテイジレンマ
Research Abstract

保健福祉サービスを提供する非営利組織は、民間の事業体として効率的な経営を求められると同時に、市民の立場からのサービス活動を行うことが期待されている。しかし、前者の目的のためには作業のマニュアル化、資金源の少数化によるシステムの簡素化、サービス利用者数や利用時間の増加等の客観的成果の追求、迅速な作業や意思決定のための組織構成(多くはトップダウン)が必要といわれる。いっぽう後者のためには、資金源多様化による独立性の保持、社会的に不利な立場にある人々の利益尊重、関係者の意見傾聴や対話重視の運営等が求められ、ひとつの組織内でこのふたつの特性を同時に備えることは不可能であると指摘されている。これを非営利組織のカウンタビリテイジレンマという。本研究は、わが国の保健福祉領域で活動する非営利組織のアカウンタビリテイジレンマの実態と広がりを明らかにし、その対応策を検討するために、以下の目的で調査を行なった。
1)介護保険サービスを提供する全国のNPO団体(特定非営利活動法によってNPO法人格を取得した団体)に、郵送法による自記式アンケート調査を実施した。
2)既存の非営利組織としての社会福祉法人(特別養護老人ホーム)の施設長を対象にインテンシブなインタビューを行った。
1)については統計的分析、2)については質的分析を行い、いずれも分析作業は次年度に持ち越される。暫定的な結果としては、1)では、地元に密着した利用者の利益重視型の活動を試みる団体が大半を占めるいっぽう、利用者との関わりを「大切にしているとはいえない」という回答が20%、利益を「追求する」という回答が10%を占めるなど、NPOの二極分解の進行が伺われた。2)については、介護保険制度によって効率性向上と標準化のプレッシャーが増大し、「民間組織としての独自性や多様性を発揮しにくくなった」との見解が得られた。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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