2002 Fiscal Year Annual Research Report
統合国際深海掘削計画(IODP)による常磐・三陸沖掘削に関する企画調査
Project/Area Number |
14604014
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長谷川 卓 金沢大学, 理学部, 助手 (50272943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保柳 康一 金沢大学, 理学部, 助教授 (30202302)
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Keywords | IODP / 統合国際深海掘削計画 / 宮城沖 / 常盤沖 / 三陸沖 / ODP / 古環境 / 古海洋 |
Research Abstract |
本研究での主な研究実績は6月と12月にそれぞれ金沢と松本で開催されたIODPによる常磐・三陸沖掘削のためのプロポーザル作成検討ワークショップである.どちらも約20名程度の参加があり,それぞれの専門の立場から10名程度に講演をいただいた.また,それらを報告文としてまとめるとともに,本研究の代表者,分担者,協力者による最近の論文と合わせて編集し,今後のプロポーザル作成のための資料集を作成した.その資料集は成果報告書の一部として提出される. プロポーザルは白亜紀の古環境復元を目指した宮城県沖サイトのものと,中新世および鮮新世以降の時代をターゲットとした常磐沖サイトのものが現在提出されており,それぞれ本研究の代表者である長谷川卓(金沢大学)と分担者である保柳康一(信州大学)が提案者である.宮城沖サイトでは「北太平洋中,・深層水」を作業仮説として立て,様々な地球化学分析を基に温室地球から氷室地球への変換が生じる過程での北太平洋の重要性を探ろうとしているが,地球化学分野での著しい知識の更新があったため,それらを包括したプロポーザルを作成する必要があり,ワークショップで議論された.また,今後の長期的視野にたった研究体制のあり方も議論された.また掘削地点と同様の堆積物が地表に露出する北海道の古丹別地域において専門家による現地観察を行い,将来の現地シンポジウムなどの企画が議論された, 一方の常磐沖サイトでは,昨年4月にプロポーザルが提出され,金沢ワークショップの直後に国際委員会の評価が出された.すでにフルプロポーザルへの昇格が決まっている宮城沖とともに昇格が認められたが,多くの要求が付けられた.松本シンポジウムではそれらにどのように対応するかが協議されたが,プロポーザルを分割し,中新世を対象とした別プロポーザルを立ち上げる案などが出された.
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[Publications] Hasegawa, T.: "Possible application of carbon isotope stratigraphy for East Asian elastic sediments : a tool for stratigraphy or paleoenvironments"Memoir of the Fukui Perfectual Dinosaur Museum. (in press).
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[Publications] 長谷川 卓: "有機物の炭素同位体比を用いた古環境解読の試み 川幡穂高編 環境を記録する化学物質"地質ニュース. (印刷中).
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[Publications] 長谷川 卓, 安藤寿男, 栗田裕司: "寒冷化を始めた温室地球環境の解明-IODPによる宮城沖掘削の意義と問題点-"徳山英一, 平朝彦, 木下肇編, 特集「深海掘削と新しい地球生命科学」月刊地球. (印刷中).
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[Publications] 土屋 健, 長谷川 卓, リサM.プラット: "北海道蝦夷層群における炭素同位体比曲線とイノセラムス生層序の対応関係"地質学雑誌. 109. 30-40 (2003)
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[Publications] Hasegawa, T. et al.: "Upper Cretaceous carbon isotope stratigraphy of terrestrial organic matter from Sakhalin, Russian Far East : a proxy of carbon isotopic composition of atmospheric CO2"Palaeogeography Palaeoclimatology Palaeoecology. 189. 97-115 (2003)
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[Publications] Hasegawa, T.: "Cretaceous terrestrial paleoenvironments of northeastern Asia suggested from carbon isotope stratigraphy : increased atmospheric pCO2-induced climate"Journal of Asian Earth Sciences. (in press).
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[Publications] 長谷川 卓, 西 弘嗣, 岡田尚武, 坂本龍彦 他: "白亜紀の海洋無酸素事変(OAE)1bの高分解能解析.総特集-古海洋学の最近の進展と古生物学-地球史における海洋環境研究の最前線-"月刊地球. 24. 454-460 (2002)