2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14608004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 教授 (10135387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 浩之 東京大学, 原子力研究総合センター, 助教授 (60313194)
柴田 康行 独立行政法人・国立環境研究所, 研究室長 (80154251)
今村 峯雄 国立歴史民俗博物館, 教授 (10011701)
長島 泰夫 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (60091914)
中村 正信 京都大学, 理学研究科, 講師 (90025479)
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Keywords | 加速器質量分析 / AMS / 放射能測定 / 宇宙線生成核種 / 放射性炭素年代測定 / 実験室間比較検定 / 標準体 / 国際比較 |
Research Abstract |
近年,加速器質量分析(AMS ; accclerator mass spectrometry)法の開発・発展に伴い,放射性炭素(^<14>C),放射性ベリリウム(^<10>Be)等を用いた年代測定が多くの研究分野で利用され画期的な成果を挙げ注目されている.我が国には,加速器質量分析法による年代測定装置が8台稼働中であり,^<14>C測定を中心に年代測定の応用研究を進めており,文化財資料や考古学資料の年代測定において多大な成果をあげてきている. このようにAMSによる^<14>C年代測定等がよく利用されるようになり,複数のAMS施設にまたがって年代測定を行う利用が拡大すると,機関間の測定結果の一致度,信頼度が特に重要な問題になる.そこで,加速器C-14年代測定の実験室間の比較検定の研究を計画した. この研究の目的は,^<14>C測定に限定せず,検討対象を,AMSで測定可能な放射性同位体に広げ,(1)放射性同位体の測定に用いられる標準物質の検討,(2)AMS測定の実験室間の比較検定,を行う事とした. しかし,この2つの課題は重要な検討課題であり,わずか1年間で解決できるものではない.^<14>C測定に関して,2つのAMS施設間で測定の比較検定を実施し,両機関で独立して測定した^<14>C/^<12>C比を比較すると,互いに良く一致することが確認された.また,標準物質の問題に関しては,ワークショップを開催して,現在使用されてる標準体の問題点について議論した.米国カリフォルニア大学の西泉邦彦博士が新たに調製された標準物質が,日本のAMS施設に配布されたばかりである. このように研究は始まったばかりである.しかし,2,3年後には,日本のAMS施設に精度の高い標準物質が整備され,さらにすべてのAMS施設間で測定の比較検定が滞り無く実施されることを期待する次第である.
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[Publications] 中村俊夫: "14C年代測定の国際比較研究FIRIの結果について"名古屋大学加速器質量分析計業績報告書. 13. 29-40 (2002)
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[Publications] Naomi Harada: "Is amino acid chronology applicable to the estimation of the geological age of siliceous sediments?"Earth and Planetary Science Letters. 198. 257-266 (2002)
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[Publications] 中村俊夫: "AMSによる天然放射性核種測定における実験室間比較検定の計画"タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集. 15. 104-107 (2003)
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[Publications] 丹生越子: "名古屋大学タンデトロン2号機の現状"タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集. 15. 17-20 (2003)
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[Publications] 石塚友希夫: "中国白頭山の噴火による埋没樹木のAMS^<14>C年代測定と年輪解析"タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集. 15. 111-114 (2003)
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[Publications] 中村俊夫: "加速器質量分析(AMS)による環境中およびトレーサ放射性同位体の高感度測定"Radloisotopes. 52・3. 145-171 (2003)