2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14654004
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
横川 光司 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (40240189)
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Keywords | クリスタリン / 非可換ホッジ理論 / ベクトル束 / ホモトピー / 代数幾何学 / モジュライ |
Research Abstract |
シンプソンの非可換コホモロジーは,空間を適切な高次のスタックで置き換え,係数となる群も高次のスタックにし,それらから作られる写像の高次スタックのホモトピーとして得られる.そこで,現在知られている可換な場合のクリスタリンコホモロジーをシンプソンの方法で,高次のスタックを用いて表現しようと試みた.また,非可換の高次ホモトピースタツクはシンプソンの意味のベクトル層として現れるはずであるが,正標数のベクトル層の理論はまだ不完全であった.そのため,この理論を整備することを手がけた結果,ロビーによる古典的な被約冪の理論との関係が見えてきた.これにより,かなりの部分が正標数にも拡張できることがわかった一方,幾つかの難点も明らかになってきた.しかし,そこにまた興味ある理論が隠れているようにも見える.これは来年度のテーマとする. また,トーエンにより,高次のスタックを扱うのに必ずしもシンプソンの意味の高次元カテゴリーを用いなくてもすむようになってきた.この分野の研究は海外で急速に進展しており,その成果の理解と研究にかなりの時間を費やした.国内ではこの方面の研究はほとんどなされていないが,この手法は代数幾何に限らず数学,特に幾何学の分野で重要なものになると思われるので,啓蒙的な講演をおこなったり,配布のための講義ノートも作成した.当初の目的であった高次元トポスについては,ある意味でトーエンの結果により解決されてしまったが,この枠組みで実際に意味のある高次のクリスタリントポスが構成できるかどうかはまだ検討中である.
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Research Products
(1 results)