Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 伊知朗 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10235616)
石川 剛郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176161)
中村 郁 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50022687)
與倉 昭治 鹿児島大学, 理学部, 教授 (60182680)
岡 睦雄 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40011697)
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Research Abstract |
上記課題研究のため、研究代表者諏訪を中心に、まずChern類の局所化と留数に関する詳細な研究を行った. Wを複素多様体,VをWの中のn次元特異多様体とし,EをW上の階数r(【greater than or equal】n)の正則ベクトル束とする.さらにs=(s_1,...,s_l)をEのl個の切断の組とする,ここでl=r-n+1.Vの特異点集合をSing(V)で表し,sの特異点集合,つまりs_1,...,s_lが一次独立でない点の集合,をS(s)で表す.S(s,V)=(S(s)∩V)∪Sing(V)とし,これはコンパクトで有限個の連結成分(S_λ)_λを持つとする.この状況でEのVへの制限のn-次Chern類c^n(E|v)を考察する.そうすると"留数定理"が成り立つ,つまり,各λに対し,留数Res_<c^n>(s,E|v;S_λ)が定まり,もしVがコンパクトならば,つぎが成り立つ:Σ_λRes_<c^n>(s,E|v;S_λ)=∫_Vc^n(E). 従って,留数Res_c^n(s,E|v;S_λ)が具体的に求められるたびに重要な公式が得られる.本年度はS_λが孤立点pからなる場合に,留数の三種類の具体的表示(解析的,代数的,位相幾何学的表示)を与えた.解析的表示はV上のGrothendieck留数で与えられ,計算可能である.代数的にはC-代数O_<W,p>/F(V)の次元として与えられる.ここで,O_<W,p>はpにおけるWの正則関数の芽のなす環,F(V)はsのFittingイデアルとVのpにおけるイデアルで生成されるO_<W,p>のイデアルを表す.位相幾何学的には,sをV\{p}からStiefel多様体への写像と思ったときの写像度として与えられる. 応用として特異点の既知のさまざまな不変量の計算法,表現法,新しい不変量,およびそれらの間の興味深い関係式等を与えた.
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