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2002 Fiscal Year Annual Research Report

高偏極スピンSTMの開発と分子磁性体の観察

Research Project

Project/Area Number 14654107
Research InstitutionOkazaki National Research Institutes

Principal Investigator

山田 亮  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (20343741)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 夛田 博一  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (40216974)
Keywords極低温STM / 強磁場STM / スピン偏極STM / フタロシアニン / エピタキシャル成長 / 電子状態 / 超高真空 / 稠密パッキング
Research Abstract

本年度は、極低温走査型トンネル顕微鏡(LT-STM)の立ち上げと基本データの集積を行った。シリコン(100)および(111)面を評価試料として用い、4Kの極低温中、5Tの磁場印加環境下で安定した原子像が観察できることを確認した。さらに、Au(111)基板上に配列したコバルトフタロシアニン分子(CoPc)のエピタキシャル膜を作製し、LT-STM観察を行った。Au(111)基板は、マイカ基板上にAuを真空蒸着することにより作製し、さらに超高真空中でスパッタリングおよびアニーリングによって表面の洗浄化を行った。このAu(111)表面上にCoPc分子をKnudsen-cellより超高真空中で蒸着した。その後真空を破ることなくすみやかに冷却し、LT-STM観察を行った。STM探針として白金/イリジウム合金ワイヤーを使用した。
79Kの低温下で観察したところ、CoPcが表面全面を覆っており、分子間距離1.5×1.5nmの正方格子を組んでいることがわかった。分子は分子面を基板に平行にして配列し、分子の凸部分が隣の分子の凹部分に入り込み、歯車が組み合わさるように稠密にパッキングしていることが確認された。部分的に2層目、3層目の分子膜が成長している箇所があり、STM像から、下地との相対位置関係が明らかとなった。探針および試料に印加するバイアスにより、中心のコバルト原子およびフタロシアニンπ電子系の明るさのコントラストが変化し、基板上での分子の電子状態の解析を進めている。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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