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2003 Fiscal Year Annual Research Report

遷移金属触媒を用いる窒素分子からのアミノ酸合成

Research Project

Project/Area Number 14654111
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

岩澤 伸治  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40168563)

Keywords窒素錯体 / マンガン窒素錯体 / レニウム窒素錯体 / 求核付加反応 / アミノ酸合成 / イリジウム錯体 / 窒素-窒素結合活性化
Research Abstract

本研究では、遷移金属化合物を利用して窒素分子を効率良く活性化し、有機分子中に直接取り込む反応の開発を目的に研究を行っている。最終的には窒素分子からの触媒的アミノ酸誘導体合成の実現を目指しているが、その第一歩として、合成容易な遷移金属窒素錯体と各種求核剤との反応から検討を行っている。
前年度の研究に引き続き、配位した窒素分子の求電子性を高めることを考え、レニウム窒素錯体のCp環上に各種の電子求引性基の導入を試み、カルボキシル化されたCpRe(CO)_2(N_2)錯体やその類縁体など、いくつかの目的とする窒素錯体を合成することが出来た。そこで合成した各種新規レニウム窒素錯体の配位窒素分子の赤外吸光分析を行ったところ、いくつかの錯体においてCp環上に置換基がない錯体よりも、10cm^<-1>程波数が大きくなることが分かった。これは、想定したとおりCp環上に電子求引性基が置換しているためにレニウム金属の電子密度が下がり、レニウム金属から配位窒素分子のπ^*軌道に対する電子の流れ込みが減るため、配位窒素分子の求電子性が高められていることを示している。そこで、これらの錯体を用いてさまざまな炭素求核剤との反応を検討したが、配位窒素分子とはいずれの場合も反応しなかった。そこで、より効率良く配位窒素分子を活性化するために、レニウム金属に加えLewis酸性を持つ金属の2点で配位窒素分子を活性化する多機能性窒素錯体を合成することを考え、先に合成した錯体のカルボキシル部位に、適切なアミノアルコールを縮合させ、対応する窒素錯体を合成した。現在これに対し各種ルイス酸を作用させ、窒素の反応性に関する知見を得ているところである。
これに加え、イリジウム錯体を用いる窒素-窒素結合の活性化反応についても興味深い知見を得ており、今後含窒素ヘテロ環化合物の合成に展開する予定である。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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