2002 Fiscal Year Annual Research Report
コヒーレントフォノン励起による極浅半導体接合の低温活性化に関する基礎研究
Project/Area Number |
14655018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
節原 裕一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80236108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 和生 京都大学, 工学研究科, 助手 (50335189)
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Keywords | 極浅半導体接合 / コヒーレントフォノン / 活性化 |
Research Abstract |
本研究は、シリコンウェハー上での極浅半導体形成を対象とし、電磁波(マイクロ波、超短パルスレーザー)照射により誘起される断熱量子過程を利用したGHz〜THz領域でのコヒーレントフォノン励起による新しいアニールプロセスを用いて半導体ドーパント層を低温活性化し、極めて浅い半導体接合を形成するための基盤技術の開発を目的としている。初年度にあたる本年度は、特に超短パルスレーザー照射によりシリコン表面に誘起される励起状態の解明とドーパント層の微細構造に与える影響を調べることを主眼において、ポンプ-プローブ法による微分反射率の時間分解計測と共に、実際にドーパント層の電気的特性ならびに微細構造に及ぼす電磁波照射効果の解明を中心に実験的研究を行った。まず、反射型ポンプ-プローブ法による基板表面付近における微分反射率の時間分解測定(超短パルスレーザー照射に伴う誘電率変化の情報を、プローブ光の反射率の変化として検知する時間分解測定法)では、光励起されたキャリアによる電子-正孔プラズマの生成とバンド端等への緩和に伴う電気感受率あるいは誘電率の時間変化が観測されると共に照射強度に対して非線形な励起特性を示すことが明らかとなった。また、ドーパント層での格子欠陥拡散過程・再配列・再結晶化過程を調べるため、低エネルギー・イオン注入によりホウ素原子をドーピングしたシリコン基板へのマイクロ波ならびに超短パルスレーザー光を照射する予備実験を行い、注入層の電気抵抗が実際に減少することを確かめた。
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Research Products
(1 results)