2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14655053
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大井 健 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30343148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90242007)
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Keywords | ナノ加工 / DNAハンドリング / 形質転換 / 微粒子 / 集束イオンビーム加工法 / マイクロピペット / 親水・疎水処理 |
Research Abstract |
細胞への組み変え遺伝子導入の際、切断されやすいDNAファイバの保護を目的として、これを包み込む微粒子(DNAナノビーズ)の加工技術の開発を行った。ビーズの原料としては生体分解性のあるアルギン酸カルシウムゲルが適しているが、従来の撹拌乳化法によるゲルビーズ生成では、過大な剪断力がかかる・粒径が揃わない、などの問題があった。本研究では微細ピペットから液滴を生成することでDNAを切断せずに粒径の揃ったビーズを製作する方法を選択した。一方、表面力の影響の大きなミクロのスケール下でピペットから液滴を引き剥すには慣性力や流体力では難しくなる。本研究では基板と液滴との親和力(表面張力)を用いてこれを行った。具体的には、FIB(収束イオンビーム)加工機を用いで先端径0.5〜3μmの微細ピペットを作製し、ピエゾアクチュエータで先端を周期的に基板(例えばガラス)に近付け、吐出したゲル原料液(アルギン酸ナトリウム水溶液)が大きな液滴を形成する前に基板に接触させピペットから切り離すようにした。基板を並進運動させて連続的にゲル原料液の微小液滴を形成した後、塩化カルシウム永溶液を滴下してゲル化し、直径3μm程度の径の揃ったビーズを生成できた。また、あらかじめλ-DNA、またはプラスミドDNAをゲル原料液と混合しておくことにより、DNAを封入したビーズの生成も行った。 ビーズ生成のパラメータについて、当初ゲル原料液の吐出流量を制御する計画であったが、微細流路においてこれを制御するのは難しく、それよりも吐出条件を一定にしたまま、基板表面の状態(親水度)を制御することが有効であることが分かった。オクタデシルシランによって疎水処理したガラス基板上に上記FIBを用いて直径5μmのドット状の親水性のパターンを形成することによって、粒径の粒径を意図した大きさに制御できることを確認した。 今年度は細胞への実際の遺伝子の導入までは行えなかったが、ビーズ生成装置を応用し、従来より効率的なオンチップ形質転換法を検討した。ビーズ生成と同様の装置構成で、蒸発防止のための溶媒中で細胞培養液の液滴とビーズを生成し、液滴の中でビーズと接触させながら細胞の培養が行えることを確認した。次年度以降に、培養空間を微細化したことによる効果を確認する計画である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 竹中良, 大井健, 中尾政之, 福井希一: "遺伝子封入用マイクロカプセルの開発"第6回化学とマイクロ・ナノシステム研究会講演予稿集. 51 (2002)
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[Publications] 竹中良, 大井健, 中尾政之, 長森英二, 福井希一: "遺伝子封入用マイクロカプセルの開発"医用電子と生体工学. 第40巻特別号. 81 (2002)
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[Publications] Takeshi OOI, Yusuke OKABE, Masayuki NAKAO, Keisuke IWATA: "Laminated electrodes chip for pulse-immunoassay"Micro Total Analysis Systems 2002. 121-123 (2002)
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[Publications] Masaaki FUJISAKI, et al.: "ON-CHIP CULTURE FOR MONITORING SINGLE CELLS"EMBEC '02. 302-303 (2002)