2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14655088
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
前川 透 東洋大学, 工学部, 教授 (40165634)
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Keywords | 臨界流体 / ピストン効果 / 熱対流 / 対流発生 / 熱伝達 / 二酸化炭素 |
Research Abstract |
今年度は、臨界流体の熱伝搬モードについて、理論・実験解析を行った。 1.臨界流体の数値計算法を開発した。エントロピーの温度/圧力依存性を考慮し、支配方程式を導出した。MacCormack法を基礎とした有限差分法によって、支配方程式が解けるようになった。 2.マイクロ秒オーダーの熱伝搬モードを解析した。壁の温度をステップ的に上昇させた場合と、一定熱流束を与えた場合の温度波の伝搬を解析し、バルク温度上昇の時定数と流体初期温度との関係を明らかにした。 3.サーマルプルームの発生条件を明らかにした。壁近傍に形成される熱拡散層から発生するサーマルプルームの発生について線形安定性解析/調和解析/ガラーキン解析を行い、臨界レイリー数と臨界波数を求めた。 4.二酸化炭素の臨界流体セルを作製し、サーマルプルームの発生に関する実験を行った。臨界流体セルをアルミニウムで作製し、超臨界二酸化炭素中に発生するサーマルプルームをシュリーレン法によって可視可し、対流発生時間・対流波数と流体初期温度との関係を明らかにした。 5.二酸化炭素の超臨界領域における熱伝搬実験を行った。臨界流体セル中に平行二平板を設置し、熱伝達率と初期流体温度との関係を明らかにした。また、無次元解析を行い、ヌッセルト数と修正レイリー数の関係を求めた。 上記研究結果1〜3をまとめ、Physical Review Eに論文投稿した。また、国際学会において論文2編を発表した。
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