2002 Fiscal Year Annual Research Report
パルスパワーによる廃コンクリートリサイクル技術開発
Project/Area Number |
14655110
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
秋山 秀典 熊本大学, 工学部, 教授 (50126827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浪平 隆男 熊本大学, 工学部, 助手 (40315289)
勝木 淳 熊本大学, 工学部, 助教授 (80233758)
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Keywords | 岩石内放電 / コンクリート / リサイクル / パルスパワー / CTスキャナー / 骨材分離 / 破砕分離 |
Research Abstract |
廃コンクリート塊の総量は約4000万トンであり、その内リサイクルされているのは約65%である。しかもリサイクル用途は路盤材に限られている。廃コンクリート塊を機械的に破砕しているため、コンクリート内の骨材(砂利や小石)も破砕され、さらに骨材にセメントが付着した状態となるため、骨材の質が低下し、建築物への再利用は難しく、路盤材としてのみ再利用されているのが実状である。 本研究目的は、高電圧のパルスパワーを廃コンクリート塊に印加することにより、従来の機械的破砕方法では不可能であった高品質の骨材を分離回収する技術を開発することである。具体的には、パルスパワーによるコンクリート破砕分離機構の解明、さらに得られた骨材の品質、リサイクルのエネルギー効率を明らかにする。 平成14年度は、高電圧パルスパワーを印加して、廃コンクリート塊を破砕分離する機構の解明を行った。破砕分離機構解明の方法は下記のように行った。 1.水中破砕分離観測反応容器内に廃コンクリート塊を入れ、パルスパワーを印加した。 2.パルスパワーを一回印加後、岩石用CTスキャナーでコンクリート内放電路を調べた結果、電極間隔とほぼ同じ深さのところで岩石内放電路が確認された。 3.同コンクリートにさらにパルスパワーを印加すると、コンクリート内放電路の箇所で破砕が起こった。 上記実験中、静止カメラで岩石外の放電路を観測したが、電極間を短絡するような放電光はなく、放電は岩石内部に進展していることを示唆した。ゲートトリガー機能を持った高速度カメラで外部から沿面放電や水中放電の様子を観測する予定であったが、放電路が岩石内部を走っていることが分かったので中止した。コンクリート内部での放電が破砕分離の主原因であることを見いだした。
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Research Products
(1 results)