2002 Fiscal Year Annual Research Report
地域経済のための外国人観光客の増加方策とその分析のための観光行動モデル開発
Project/Area Number |
14655181
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森地 茂 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40016473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 盛人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (70292886)
清水 哲夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40272679)
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Keywords | 国際観光 / 地域振興 / 観光地評価 / 観光行動 |
Research Abstract |
基幹産業の少ない地域において,その柱となりうる観光産業の振興のために,諸外国から訪日観光客を誘致することは極めて重要であるが,訪日観光客数自体が少なく,各地域への訪問者数もより少ない現状にある.そこで,本研究ではこれまでの訪日外国人観光政策をレビューし,その上で観光客送り出し側の視点からの彼らの動向,および観光客受け入れ側である各地域に対して持っている彼らの意識を調査した.調査は経済発展の進展による訪日観光客増加の見込まれる中国を視野に入れつながらも,中国との文化的背景が近く,かつ現在訪日観光客数の多い台湾に着目して,旅行業界へのヒアリングおよび一般市民に対するインタビュー調査を実施した. 旅行業界へのヒアリング調査では,旅行会社が観光客の旅行先の動向に多大な影響を与えていること,旅行スタイルが団体旅行から個人旅行へ移行していく傾向があること,日本の観光地は行政側が意識していないような様々な魅力を持っていること等の知見を得た. 市民に対するインタビュー調査では,台湾人の海外旅行行動の特性,日本の各観光地域に対する評価という2つの観点で調査を行い,旅行間隔と旅行先の変遷,活動内容の季節性,選択肢集合の形成,外国人観光客の情報源の特性について分析した.その結果,若い年齢層は旅行季節が柔軟であること,様々な選択肢集合の形成パターンが存在することを確認した.台湾人の日本の各観光地に対する評価に関しては,各観光地に対する評価およびそれぞれの観光地で行いたい活動内容,個人属性・情報源別の評価の違い,旅行経験の有無によるその観光地への評価の違い,観光地の組合せに関して分析し,ある観光地特有の活動が存在し,その特徴的な活動内容がその観光地の魅力を決めていることが分かった.
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Research Products
(1 results)