2002 Fiscal Year Annual Research Report
次世代高速通信を用いた微動2点観測によるリアルタイム地盤探査システムの開発
Project/Area Number |
14655195
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
時松 孝次 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50134846)
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Keywords | 微動 / アレイ観測 / S波速度 / 地震災害予測 / 地盤探査 / 表面波 / 観測システム / 無線LAN |
Research Abstract |
本研究では、地表に直線的に微動計を設置するだけで、地盤のS波構造をリアルタイムに推定する簡便かつ信頼性のある地盤探査システムの開発を目的としている。そのためには、あらかじめ1点での観測から微動の到来方向を把握し、それと平行に数台の微動計を直線的に配置し、微動に含まれる表面波の分散性が抽出できるかどうかまず把握する必要がある。そこで、微動3成分1点観測から微動の到来方向を同定する理論を構築し、リアルタイムで微動の到来方向を解析するプログラムを開発した。提案理論の妥当性を検討するため、微動2次元アレイ観測との比較実験を行い、微動3成分1点観測からある程度の精度で微動の到来方向が推定できることを確認した。さらに、到来方向と平行に配置した直線アレイで観測された微動データから、アレイに平行して伝播する表面波の分散性をリアルタイムで求めるプログラムを開発した。開発したプログラムの有効性を確認するため、微動2次元アレイ観測との比較実験を行い、直線アレイにより求められる分散曲線が微動2次元アレイ観測より求めたものと同等であることを確認した。直線アレイが道路を跨ぐ場合やその全長が長くなり観測点間を有線でつなぐことが難しい場合にも、リアルタイムで分散曲線と地盤構造を推定するためには、各観測点での時刻を合わせて観測を行い、さらにデータを1点に集める工夫が必要である。そこで、GPSにより観測点間の時刻を合わせるとともに、高速無線LANにより観測点間のデータ転送を行い、分散曲線をリアルタイムで推定するシステムを開発した。開発したシステムの有効性を確認するため、有線を用いたアレイ観測との比較実験を行い、開発したシステムにより求められる分散曲線が有線を用いたアレイ観測より求めたものと同等であることを確認した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 時松孝次: "微動の一次元アレイ観測基づく地盤のS波速度構造探査の可能性"第11回日本地震工学シンポジウム. (CD-ROM). 4 (2002)
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[Publications] 時松孝次: "微動の直線アレイ観測に基づくS波速度構造評価の可能性"第37回地盤工学研究発表会. 2095-2096 (2002)
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[Publications] 関根久男: "微動直線アレイ観測に基づくS波速度構造推定の可能性"日本建築学会大会学術梗概集. 249-25C (2002)
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[Publications] 関根久男: "無線LANを用いた微動アレイ観測によるリアルタイム地盤探査の可能性"第38回地盤工学研究発表会. (発表予定). (2003)
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[Publications] 山崎麻友子: "微動の直線アレイ観測に基づくS波速度構造評価の可能性(その2)"第38回地盤工学研究発表会. (発表予定). (2003)