2002 Fiscal Year Annual Research Report
自己修復性防食機能を有する酸化物・金属ナノ構造薄膜の創製
Project/Area Number |
14655265
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原 信義 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40111257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤尾 昇 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80222503)
杉本 克久 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80005397)
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Keywords | 酸化物 / 金属ナノラミネート / 酸化物・金属ナノコンポジット / 傾斜組成 / 自己修復性 / 耐食コーティング / イオンビームスパッタリング / スクラッチ試験 / 表面組成 |
Research Abstract |
酸化物と金属から成るナノラミネート薄膜および傾斜組成ナノコンポジット薄膜をイオンビームスパッタ蒸着法(IBS)法によって合成し,自己修復性防食機能を発現させることを目的として一連の検討を行い,以下のような成果を得た。 1.傾斜組成を持つ酸化物・金属ナノコンポジット薄膜作製装置の開発: イオンビームスパッタ蒸着装置を改造して,複合ターゲットを構成する酸化物あるいは金属のどちらか一方を移動させ,ターゲットの組成比を連続的に変えられるようにした。ターゲットの移動には直線導入機およびコンピュータ制御X軸ステージを用いた。これにより,任意の組成分布を持つ薄膜を作製できるようになった。 2.Al_2O_3・Nb傾斜組成ナノコンポジット薄膜の作製: Nbの割合と分布形態を種々変えたAl_2O_3・Nbナノコンポジット薄膜を作製した。透過電子顕微鏡観察により,Al_2O_3モル分率が75%以上の薄膜はアモルファスであることが分かった。また,X光電子分光法により,薄膜中のNbは主に金属状態で存在することが分かった。 3.Al_2O_3・Nb傾斜組成ナノコンポジット薄膜の自己修復性の評価: Na_2SO_4およびNaCl溶液中において一定加重のスクラッチを試料表面に入れ,Au対極との間のカップリング電流とカップリング電位の変化を測定して自己修復性の有無を調べた。表面Nb量0mol%で表面から基板に向かってNb量が増加する膜は,ピンホール欠陥が少なく,かつ良好な自己修復性を発揮することが分かった。
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