2002 Fiscal Year Annual Research Report
臨界点付近での物性値の変化を利用した化学装置の設計
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14655284
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
影井 清一郎 横浜国立大学, 環境情報研究院, 教授 (20017966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉野 研一 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (90171892)
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Keywords | 超臨界 / 臨界点 / 二酸化炭素 / 拡散係数 / 分配係数 / 不飽和脂肪酸 / クロマトグラフィー / 2次流れ |
Research Abstract |
臨界点付近の物性値の急激な変化を利用したカタストロフィ機械の検討は、(1)臨界点付近における物性値の推算と移動現象のモデル化、および、(2)コンピュータシミュレーションによる実現可能性の検討および理論的検討、の2つに大きく分けられる。平成14年度は(1)を中心に行った。また、(2)の準備を行った。従って、研究実績の大部分は(1)について得られている。実際、1.コーティングカラムを用いたショット応答法の検討:管壁で吸着のあるキャピラリーカラムを用いたショット応答実験から、分配係数と拡散係数を求める方法を理論的に検討した。特に、断面平均濃度に対する近似解を導いた。これを用いて、パラメーター感度などを理論的に導くことが可能となる。さらに、カラムをコイル状に巻いたときの2次流れの効果を補正する式を円管内の流れから解析的に導いた。 2.ショット応答実験による拡散係数と吸着パラメータの推算:上記の理論的な検討に基づき、トレーサー物質のショット応答実験から超臨界二酸化炭素中の拡散係数を求めた。生理活性物質として重要な不飽和脂肪酸のω6系列であるリノール酸およびアラキドン酸について35,70℃、9-30MPaで二酸化炭素中の拡散係数と分配係数を求めた。また、分配係数から部分モル体積を導出した。さらに、不飽和脂肪酸の誘導体(エステルやグリセリド)についても超臨界二酸化炭素中の拡散係数を求めた。さらに、臨界点付近での拡散係数をベンゼンとナフタレンについて求め、臨界点付近の拡散係数の減少を実験的に見つけた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Funazukuri, C.Y.Kong, T.Kikuchi, S.Kagei: "Measurements of binary diffusion coefficient and partition ratio at infinite dilution for linoleic acid and arachidonic acid in supercritical carbon dioxide"J. Chem. Eng. Data. (in press). (2003)
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[Publications] 編集: San Xi Li, Lin Jiu Xiao, 分担: C.Y.Kong, T.Funazukuri, S.Kagei: "Advances on Chemical Engineering and New Material Science"Liaohai Publishing House & Liaoning Science and Technology Publishing House. 143(31-34) (2002)