2002 Fiscal Year Annual Research Report
ベント型メソゲンを有する主鎖型高分子のフラストレート液晶―らせん散逸とキラリティ
Project/Area Number |
14655357
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡辺 順次 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90111666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸木田 雅利 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30301170)
川内 進 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80204676)
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Keywords | バナナ型分子 / スメクチック液晶 / フラストレート構造 / 高分子効果 / オキサジアゾール環 / 自発分極 / 強誘電相 |
Research Abstract |
本研究で取り扱う液晶高分子は、ベント形状をしたメソゲン基を持つことを特徴とした主鎖型高分子である。具体的には、オキサジアゾール環を弁とコアーとした高分子の設計を試み、その出発原料としての、モノマーベント型液晶の研究を中心的に行った。このオキサジアゾール環を有するベント分子は、等方相直下の高い温度では、通常のネマチック液晶そしてスメクチック液晶を形成するが、これらの液晶相以下の温度では、バナナ型液晶に特徴的なB4相と呼ばれる相が出現する。この相は、ベント方位が同一方向になるように充填した結果現れる自発分極からの散逸現象と考えられ、スメクチックブロックが螺旋的にねじれたTGB類似の相と考えられた。また、この相はキラリティも有しており、自発的なキラリティの発生した特異な相と理解された。 また、このようなモノマーを重合したポリエステルで液晶相転移を調べた結果、類似な相挙動を認めることができたが、溶融粘度が著しく大きくなるため、正確な相挙動の同定を行うことが困難であったため、現在、高分子試料の分子量分別、および2量体、3量体等オリゴ高分子の合成を試み、高分子効果(連結)の明快な解を得るべく、鋭意設計を行っている状況である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] F.Araoka, J.Thisayukuta, K.Ishikawa, J.Watanabe, H.Takezoe: "Polar Structure in a Ferroelectric Bent-Core Mesogen as Studied b Second-Harmonic Generation"Phys. Rev.. E66. 021705-021705-5 (2002)
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[Publications] B.Mettout, P.Toledano, H.Takezoe, J.Watanabe: "Theory of Polar Biaxial Nematic Phases"Phys. Rev.. E66. 031701-031701-5 (2002)