2002 Fiscal Year Annual Research Report
衛星表面への微小物体の超高速衝突にともなう電磁プラズマ現象の解明
Project/Area Number |
14655365
|
Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
佐々木 進 宇宙科学研究所, 衛星応用工学研究系, 教授 (00092221)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 孝治 宇宙科学研究所, 衛星応用工学研究系, 助教授 (90321570)
|
Keywords | 宇宙デブリ / 宇宙塵 / 超高速衝突 / 衝撃プラズマ / 電磁プラズマ現象 |
Research Abstract |
本研究では、宇宙空間において宇宙デブリのような超高速飛翔体と宇宙機が衝突した際に発生する電磁波に関して、その発生メカニズムの解明と将来的には宇宙機へのデブリ衝突の検出への応用を目的としている。 平成14年度は宇宙研科学研究所のレールガンを使用した超高速飛翔体による高速度衝突実験時の電磁波計測システムを構築し、いくつかの材料に関して計測を行うとともに、デブリ衝突をパルスレザで模擬した実験装置の整備を行った。 超高速飛翔体衝突時に発生する電磁波の主要要因は、衝突時に発生するプラズマに由来すると考えられ、そのため我々の実験においては、プローブアレーによるプラズマ計測と電磁波計測を同時に行う。電磁波計測ではヘテロダイン周波数計測装置を用い、多チャンネル計測により数種類の周波数帯の同時計測を行う。レールガンの実験に用いた材料は厚さ0.1mmのアルミ、鉄、ニッケル、ニオブ、銀、及び厚さ1mmのポリイミドである。プローブ計測から衝突時に発生したプラズマの電子密度は10^<11>〜10^<12>(cm^<-3>)であり、このときのプラズマ周波数は約3〜9GHzである。周波数計測は20GHzまで行った。 一方、パルスレーザを用いた実験では、波長が1064nm、パルス幅が10ns、出力が約10mJのYAGレーザーを使用し、レーザー照射時に発生するプラズマと電磁波の同時計測を行う。,レーザー実験ではプラズマはターゲットの表面物質の気化と電離により生成される。したがって、レールガンによる衝突実験の結果とレザーによる実験結果の比較により、電磁波の発生がプラズマに起因するものか、あるいは衝突破壊時のターゲットの内部から発生しているのかを特定できると考えている。
|
Research Products
(1 results)