2002 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙構造物の圧電素子を用いたエネルギ再利用準能動的制振の研究
Project/Area Number |
14655367
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Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
峯杉 賢治 宇宙科学研究所, 宇宙輸送研究系, 助教授 (90239327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野田 淳次郎 宇宙科学研究所, 宇宙輸送研究系, 教授 (20013740)
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Keywords | 準能動的制振 / エネルギ回生 / 圧電素子 |
Research Abstract |
実験室において、振動エネルギを利用可能な形に取りだして制振に活用する準能動的エネルギ回生制振手法の模擬実験を行うために、1ベイの長さ375mmで5ベイの片持ち1次元トラス構造物を作成すると共に、積層圧電素子を用いたアクチュエータを製作した。本圧電アクチュエータを静荷重試験装置に組み付けて、電圧・変位・発生力の特性を取得した。次に、本圧電アクチュエータをトラスの固定端側の部材に組み込んだ数学モデルを作成した。効果的なエネルギ回生制振方法として、LQR制御則に基づいたOn-Off制御方法を考案し、これをトラスの数学モデルに組み込み、数値シミュレーションを行った。性能比較のために、従来のエネルギ回生によらない準能動制振や受動的制振を模擬する数値シミュレーションも実施し、比較した結果、本手法によるエネルギ回生制振が優れた性能を有することを明らかにした。この手法を実現するために、数値シミュレーション結果に基づいて、リレーとコイルとを用いたLCR回路を作成した。この回路に加えて、パソコンとA/D、D/Aボード、非接触変位計、加速度計を用いたエネルギ回生制振システムを構築し、トラスの1次モードの制振実験を行った結果、良好な制振効果が得られた。ただし、数値シミュレーションと本実験結果とに差異が有り、圧電アクチュエータの動特性や電気回路の特性について検討を行っている。また、多自由度の制振を行うため、トラスを10ベイに拡張した。
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