2002 Fiscal Year Annual Research Report
ブイ型テレメトリーシステムによるミズダコの日周行動のGIS解析
Project/Area Number |
14656072
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
桜井 泰憲 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (30196133)
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Keywords | ミズダコ / バイオテレメトリー / 日周行動 / ホーミング / GISマッピング / 食物要求量 / 成長 / 酸素消費量 |
Research Abstract |
本申請研究は,タコ類の中で最大型種である亜寒帯海域に生息するミズダコの行動特性を明らかにすることを目的とした。具体的には,北海道噴火湾に面する北大臼尻水産実験所の前浜を実験対象海域として,ブイ型テレメトリーシステムを用いて,発信機を装着したミズダコの各個体のテリトリーとホーミング,索餌・探索行動などの日周行動の解析,水温・水深データロガーも装着して生息環境データを集積・解析を行なう。 平成14年度は,大分県杵築市に設置されている受信アンテナおよび送受信ブイ(3機)を,北海道南茅部町の北大臼尻水産実験所に輸送し,受信設備を設置した。また,本申請経費により,ブイソフトのバージョンアップ,長寿命へのバッテリーの交換,PC上でのGISマッピングシステムの設定を行い,12月に北海道電波管理局の実験局の許可を取得した。一方,潜水により調査設定海域の海底地形,底質,水深,海藻繁茂状態,生息生物の事前調査により,実験設定海域の海底地形・底質などのGISマッピングを行なった。さらに,実験所内の飼育水槽(約15トン容量)にて,ミズダコを飼育し,発信ロガーとデータロガーの装着と送受信テストを行なった。同時に,1-5kgサイズのミズダコについて,異なる水温における食物要求量と成長の関係と酸素消費量を求めた。本実験に関して,ミズダコの接岸は3月以降であるため,現場海域での追跡試験は平成15年3月から7月と10月から平成16年1月の間に実施する計画である。
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