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2002 Fiscal Year Annual Research Report

特定の温度域での膜変性を考慮した青果物の鮮度保持法に関する基礎研究

Research Project

Project/Area Number 14656092
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

大下 誠一  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00115693)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川越 義則  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80234053)
Keywords細胞膜 / 膜機能 / イオン漏出速度 / pH / NMR緩和時間 / キュウリ / 低温障害
Research Abstract

貯蔵中の膜機能の変化をとらえるために、低温障害を呈する青果物の一つであるキュウリを用いて、貯蔵実験を行った。栽培農家で朝どりしたキュウリ(cv.アンコール10)を用いた。常温輸送で収穫日の翌日に入手し、2℃の低温区と15℃の対照区にそれぞれ16果実を9日間貯蔵し、3日ごとに各区から4果実を採取して実験に供した。測定項目は、pH、イオン漏出速度および縦緩和時間T_1とした。
ピッティングは低温区において貯蔵5日後に観察された。貯蔵9日後の目減りは、対照区で2.8%、低温区で2.2%であった。対照区においてpHの変化が僅少であったのに対し、低温区ではpHの顕著な増加が見られた。これは、低温貯蔵による酸の減少が原因と考えられる。平均のイオン漏出速度については、低温区で3日目に上昇が認められ、膜の透過性の変化が示唆されたが、対照区での変化の程度は抑制された。
縦緩和時間T_1については、低温区では果肉部、胎座部とも3日目にT_1が急増したが、対照区では漸増の傾向はあるものの顕著な変化は認められなかった。T_1の変化はpHやイオン漏出速度の変化と対応しており、低温障害を特徴づける現象であると考えられる。以上のように、低温に置くことによりT_1が増加することが確認された。これは膜機能の低下に伴う水の漏出に起因すると考えられ、膜機能の低下や回復を早期に検知し、品質保持法を検討する上で有用な情報であることが示された。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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