2002 Fiscal Year Annual Research Report
地下水中のヒ素による農地土壌汚染および農作物への影響と対策
Project/Area Number |
14656131
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
ROY Kingshuk 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (10339294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 幸博 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (90277400)
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Keywords | バングラデシュ / 地下水 / ヒ素汚染 / 農地土壌 / 農作物 |
Research Abstract |
農業国バングラデシュでは、地下水が農業用水・飲料水の源になっている。近年、地下水のヒ素汚染が大変な問題となっており、世界中の研究者から関心を集めている。これまでの報告によると、研究の多くは、国民を健康被害から守るために、汚染された飲料水の浄化方法に関連したものである。しかし、ヒ素に汚染された地下水を利用することにより農地土壌および栽培作物を通して人々の健康に悪影響を及ぼすなどの二次災害を引き起こすことは無視できない。そこで、本研究では、バングラデシュのヒ素汚染度がもっとも深刻として指摘されている幾つかの地域(ホットスポット)を調査し、各地域からの土壌、地下水および栽培作物のサンプルを収集し、その分析結果に基づいて、調査地域へのヒ素汚染度の実態を調べた。ヒ素汚染度の「実態把握」および「対策」という2段階に分けて計画をたてている本研究の第1段階が終了し、現在、地下水(浅い・深い帯水層)、地表水、栽培土壌、栽培作物のサンプルを分析した結果をまとめて発表を行っているところである。既に発表を行った関連学術論文および報告は、バングラデシュのヒ素汚染地域の浅い・深い帯水層の水が農業用水および飲料用水として適性・不適性の程度についてである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Roy Kingshuk, MIM Zultiqar, Kono Eiichi, Hayashi Yukihiro: "Arsenic Contamination in Shallow Aquifer in Bangladesh -A treadle pump lifted water based study-"Journal of Agricultural Development Studies. 13.3(in press). 8-16 (2003)
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[Publications] 吉田瑞穂, 木谷収, Kingshuk Roy et al.: "繊維膜被覆による植物の水需要低減の研究"農業機械学会誌. 64.1. 77-82 (2002)
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[Publications] 冨田節雄, 木谷収, Kingshuk Roy: "エステル化廃食用油燃料による小型ディーゼルエンジンの動力と排気ガス特性について(第1報)-廃食用油エステル化燃料油と軽油を燃料とした時の比較-"農業機械学会誌. 64.1. 113-119 (2002)