2003 Fiscal Year Annual Research Report
多光子顕微鏡を用いた細胞内小器官レベルのナノサージェリー
Project/Area Number |
14657059
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
小山田 正人 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (30183255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 收 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (90192674)
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Keywords | 多光子顕微鏡 / ナノテクノロジー / レーザー顕微鏡 / 細胞小器官 / 非線形工学 / ナノサージェリー |
Research Abstract |
本研究の目的は,多光子レーザー顕微鏡を用いて,生細胞でミトコンドリアなどの細胞小器官を1個のレベルで制御するナノサージェリー法を開発することである。この目的を達成するため、以下の2つの実験を行った。 1.生細胞における単一ミトコンドリアの制御 生細胞における個々のミトコンドリアを可視化するため、蛍光蛋白質DsRed2にミトコンドリアターゲットシグナルを付加した遺伝子発現ベクターをHeLa細胞にトランスフェクトした。最初に、モードロックチタンサファイアレーザー(Mai-Tai,パルス幅100フェムト秒,中心波長780-850nm)を用いて、波長780nm,NDフィルター透過率10%で、個々のミトコンドリアが識別可能な画像を得た。この条件では、ミトコンドリアの蛍光強度は、ほとんど変化しないことを確認した。引き続いて、NDフィルター透過率40%として、照射するレーザーパワーを上げ、slowスキャンスピードで1回、単一のミトコンドリアのみにレーザー光を照射した。再び、NDフィルター透過率10%でミトコンドリアの蛍光像をイメージングすることにより、NDフィルター透過率40%で照射した単一のミトコンドリアの蛍光のみが特異的に消失し、周辺の他のミトコンドリアには影響を与えないことが確認された。以上の結果は、多光子レーザー顕微鏡を用いることにより,生細胞でミトコンドリア1個のレベルで制御するナノサージェリー法が可能であることを示した。 2.多光子レーザー顕微鏡を用いた生細胞における蛋白質複合体形成の可視化 Green fluorescent protein(GFP)とmonomeric red fluorescent protein(mRFP)を用いて、多光子吸収反応によって、GFPからmRFPへのfluorescent energy resonance transfer(FRET)を検出し、生細胞で蛋白質複合体形成の可視化に成功した。この結果は、複合体を形成する蛋白質について、多光子反応を用いた生細胞内制御の可能性を示す。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Hirakawa, H. et al.: "Regional differences in blood-nerve barrier function and light-junction protein expression with the rat dorsal root ganglion"NeuroReport. 15. 405-408 (2004)
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[Publications] Naito, A.T.et al.: "Early stage-specific inhibitions of cardiomyocyte differentiation and expression of Csx/Nkx-2.5 and GATA-4 by phosphatidylinositol 3-kinase inhibitor LY294002"Exp.Cell Res.. 291. 56-69 (2003)
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[Publications] Hirakawa, H. et al.: "Loss and recovery of the blood-nerve barrier in the rat sciatic nerve after crush injury are associated with expression of intercellular junctional proteins"Exp.Cell Res.. 284. 194-208 (2003)
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[Publications] Suzuk, T. et al.: "Expression of gap junction protein connexin43 in the adult rat cochlea. Comparison with connexin26"J.Histochem.Cytochem.. 51. 903-912 (2003)
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[Publications] Tsuji, E. et al.: "In situ visualization of the intracellular Ca^<2+> dynamics at the border of the acute myocardial infarct"Mol.Cell.Biochem.. 248. 135-139 (2003)
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[Publications] 小山田ゆみ子, 他: "心筋症の遺伝子異常と病態発生"病理と臨床 臨時増刊号『病理診断における分子生物学』. (印刷中). (2004)
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[Publications] Oyamada, M. et al.: "Regulation of gap junction protein genes in differentiating Es cells, in Embryhonic Stem Cells (Lanza, R.ed)"Academic Press(印刷中). (2004)