2002 Fiscal Year Annual Research Report
完全無血清マウス細胞株による組換え蛋白生産系の確立とその呼吸器疾患治療への応用
Project/Area Number |
14657142
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
萩原 弘一 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (00240705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貫和 敏博 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (40129036)
田澤 立之 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (70301041)
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Keywords | HGF / GM-CSF / 突発性間質性肺炎 / 肺胞蛋白症 / 組換え蛋白 / ヘパリンカラム / 無血清培養細胞株 / 肺癌 |
Research Abstract |
完全無血清マウス細胞株を遺伝子組替え分泌型蛋白生産細胞とし、組替え蛋白投与対象をマウスとすれば(細胞株と同系のマウスならさらに良い)、培養上清を直接または粗精製の状態でマウスに投与しても、ウシ血清成分などの夾雜蛋白に対する免疫反応なしに組換え蛋白の活性を検討できる、という想念に基づいて、本研究を計画した。(1)完全無血清マウス細胞株にHGFを導入してHGFを産生、精製する.さらに精製度を上げる.(2)現在ヒトで実用化されている遺伝子組換え顆粒球コロニー刺激因子(GM-CSF)を用いて、肺胞蛋白症の患者に吸入療法を行い、サイトカインの吸入が肺局所において有効な生物学的活性を示す有用な方法であることを確認する.(1)に関しては、完全無血清マウス細胞株LLCへ我々が自身でクローニングしたHGF cDNAを導入し、HGFが産生されることを確認した.さらにヘパリンカラムを用いて濃縮した.HGF以外にも混入蛋白のバンドが存在し、正確なデータを出すためにはより精製度を上げる必要があると考え、現在1つ精製ステップを追加した.(2)に関しては、院内倫理委員会の審査後に患者2名に投与したが、副作用なく十分効果を認め、サイトカインの吸入投与が安全・有効に施行できるものであることを確認しえた。
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Research Products
(1 results)