2002 Fiscal Year Annual Research Report
Th2型炎症制御機構に対する転写抑制因子BCL6の役割
Project/Area Number |
14657146
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
福田 健 獨協医科大学, 医学部, 教授 (90088873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 博国 獨協医科大学, 医学部, 助手 (60326890)
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Keywords | BCL6 / Th1 / Th2 / 気管支喘息 |
Research Abstract |
1.Th2細胞遊走ケモカインMDCの誘導に対するPGD2の役割 MDC遺伝子がPGD2よる刺激によるmRNAの発現誘導作用をin vitro、in vivoについて検討した。ヒト正常気管支上皮細胞はPGD2の濃度依存的にMDCのmRNAの発現を誘導した。また。OVA/alumで2回腹腔感作したマウスに対してPGD2を吸入投与したところ気道上皮細胞にMDCが蛋白レベルで誘導されることを認めた。一方、類似のケモカインであるTARCに対するPGD2の作用は認めなかった。以上よりPGD2のMDC遺伝子に対する転写促進作用が明らかになった。現在、レポーター遺伝子を用いた遺伝子導入実験によってMDCプロモーターにおけるPGD2反応性エレメントについて解析を行っている。 2.MDC遺伝子に対するBc16の制御作用 MDCを産生する細胞は気管支上皮細胞以外にマクロファージが知られている。一方。Bc16ノックアウト(Ko)マウスは、著しいTh2型炎症が肺で認められるため、このマウスを用いたin vivoのMDC遺伝子の発現は様々な因子によって直接および間接的な影響を受ける可能性が考えられる。従って。外的な因子の関与を除くために骨髄細胞からin vitroでM-CSFの存在下で培養して分化させたマクロファージを用いて実験を行った。すなわち野生型およびBc16-Koマウスの骨髄細胞由来マクロファージをLPSで刺激し、MDCの発現を比較検討した。その結果、Bc16-KoマウスでMDCのmRNAの発現の増強が認められた。また。我々はすでにMDCのプロモーターにBc16の結合領域を見出していることから、MDC遺伝子はBc16の標的遺伝子である可能性が考えられた。現在、MDCプロモーターについてレポーター遺伝子を用いて解析中である。
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Research Products
(1 results)