2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14657147
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
鈴木 孝次 順天堂大学, 医学部, 助手 (90338369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸口 靖弘 順天堂大学, 医学部, 講師 (90206649)
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Keywords | 特発性間質性肺炎 / Hermansky-Pudlak syndrome / HPS1遺伝子 / AP3B1遺伝子 / HPS3遺伝子 / surfactant |
Research Abstract |
特発性間質性肺炎(IIP)発症にHermansky-Pudlak syndrome(HPS)遺伝子1〜3の多型・変異が関与するとの仮説を立て検討した。HPS1,3の機能は不明だが、HPS2は細胞内蛋白輸送に関与するAdaptor Protein(AP)-3蛋白をコードするAP3B1遺伝子である。HPS剖検例ではsurfactantの胞体内充満によるII型肺胞上皮の泡沫状腫大・変性が認められる。II型上皮腫大はIIPでも認められ、蛋白輸送に関わるHPS2遺伝子多型がsurfactant輸送に影響し、IIP発症の遺伝的素因として存在する可能性に着目し、遺伝子多型・変異及び、HPSの肺線維症発症に関与するHPS1Ex15の遺伝子異常の位置にあるSNP(C→G)とIIP発症、surfactant蛋白とHPS1、AP-3蛋白の細胞内局在につき検討した。 (1)HPS2遺伝子多型・変異の検討 PCR-SSCP法でEx26〜Ex7まで検討終了し、Ex8に新しいSNP(T→C)が見つかったが、IIPと健常者の間ではアレル頻度は(T)が89.3%、93.2%、(C)が10.7%、6.8%で差はなかった。 (2)HPS1Ex15のSNPとIIP発症の検討 IIP85例、健常者41例を用いた検討ではアレル頻度は(C)が87.6%、81.7%、(G)が12.4%、18.3%で差はなかった。今後は残りのEx、HPS3の検討を行う。 (3)HPS1、AP-3、surfactant蛋白の細胞内局在の検討。 II型肺胞上皮株(A549)を用い、HPS1抗体、AP-3抗体、surfactant蛋白B抗体を用い、蛍光抗体法により二重染色を行った。AP-3とsurfactantBの局在は似ていたが、HPS1とは異なっており、AP-3がsurfactant分泌に関与する可能性が示唆され、臨床検体を用いての検討を行う予定である。
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