2002 Fiscal Year Annual Research Report
臍帯血・胎盤に含まれる幹細胞の可能性を基盤とする新たな細胞療法の開始
Project/Area Number |
14657183
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
辻 浩一郎 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50179991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老原 康博 東京大学, 医科学研究所, 助手 (40302608)
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Keywords | 造血 / 胎盤 / 間葉系細胞 |
Research Abstract |
臍帯血・胎盤幹細胞のポテンシャルについて検討した。その結果、下記のことが明らかになった。 1)ヒト胎盤から線維芽細胞様の細胞が誘導された。 2)それらの線維芽細胞様細胞は、X/Y染色体特異的FISH解析により、胎盤の胎児側由来の細胞であることが証明された。 3)RT-PCRを用いた解析を行ったところ、それらの線維芽細胞様細胞に三胚葉起源の種々の臓器特異的な遺伝子発現が認められた。 4)また、それらの線維芽細胞様細胞からin vitroにおいて骨芽細胞および脂肪細胞への分化誘導が可能だった。 以上より、ヒト胎盤由来の細胞は間葉系幹/前駆細胞に類似した細胞であることが示唆された。 今後マウスへの移植実験等により、上記と同様のことがin vivoにおいても観察されるかどうかを検討する予定である。
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