2002 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス評価用DNAチップを用いたメンタルジェネテイクスの展開
Project/Area Number |
14657232
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
六反 一仁 徳島大学, 医学部, 助教授 (10230898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 哲郎 徳島大学, 医学部, 教授 (00221135)
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Keywords | ストレス / ストレス評価 / DNAチップ / 遺伝子発現 / うつ病 / うつ病関連遺伝子 / こころの健康管理 / バイオ・メンタル技術 |
Research Abstract |
本研究は、徳島大学のポストゲノム研究を推進する先導的研究として成果が期待されている。代表者と日立製作所が共同開発したストレス評価用DNAチップは、末梢白血球に映し出される"こころのゆがみ"を捉える新しいバイオ・メンタル技術として精神疾患領域で大きな期待が寄せられている。本DNAチップをベースに健常人と精神疾患患者の解析を行い、DNAチップデータの医学的相関解析を通じてうつ病の病状に関連する遺伝子群を見いだし、これらの遺伝子群を搭載したDNAチップを作成する。本研究を通じて集団検診の場でこころの健康管理に使用する簡易型に加え、精神疾患の早期診断、予後判定、治療評価に応用できる安価で高精度のオリゴヌクレオチドチップの開発を目指している。本事業は、文部科学省の科学技術振興調整費の産官学共同研究の効果的推進事業に採択されたが、本萌芽研究では、本プロジェクトを効果的に推進するための調査研究に主眼を置いている。 本萌芽研究を通じた本年度の研究成果として、医学的解析を行うためのサーバのプログラムを作成することが出来た。また、解析に関しては、健常人の精神的ストレス(大学院入学試験15例、学位発表15例)、うつ病患者20例並びに慢性疲労症候群9例の解析を含め、400のサンプルを調整し、解析に用いた。うつ病患者のクラスター解析の結果、うつ病の病状と密接に関連する84遺伝子を見いだし、特許出願した(特願2002-380614)。 このように、本研究は着実な成果をあげており、実用化を目指した研究へと順調に研究を発展させている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Oikawa K, et al.: "Dioxin stimulates synthesis and secretion of IgE-dependent histamine-releasing factor"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 290. 984-987 (2002)
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[Publications] Tsutsumi S, et al.: "Gastric irritant-induced apoptosis in guinea pig gastric mucosal cells in primary culture"Biochim. Biophys. Acta. 1589. 168-180 (2002)
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[Publications] Oda H, et al.: "Geranylgeranylacetone suppresses inflammatory responses and improves survival after massive hepatectomy in rats"J. Gastrointest. Surg.. 6. 464-472 (2002)
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[Publications] Nikawa T, et al.: "Effects of a soy protein diet on exercise-induced muscle protein catabolism in rats"Nutrition. 18. 490-495 (2002)
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[Publications] Yoshida L, et al.: "Expression of a p67^<phox> homolog in Caco-2 cells giving O_2^-reconstituting ability to cytochrome b_<558> together with recombinant p47^<phox>"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 296. 1322-1328 (2002)
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[Publications] 六反一仁, 他: "ストレス評価用DNAチップを用いたメンタルジェネテイクスの展開"Bio Industry. 19. 19-24 (2002)