2003 Fiscal Year Annual Research Report
脳腫瘍臨床例における機能MRIを用いた言語機能局在の同定と代償に関する研究
Project/Area Number |
14657333
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉本 高志 東北大学, 総長 (50091765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 宏明 広南病院, 部長(研究職)
隈部 俊宏 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (10250747)
刈部 博 広南病院, 医長(研究職) (60315489)
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Keywords | 言語機能MRI / 脳腫瘍 / 言語優位半球 / 言語機能局在 / 代償能 |
Research Abstract |
本年度は、脳腫瘍臨床例において 術前機能MRIと言語機能の対比による言語機能局在解析、(2)皮質電気刺激による術中脳機能マッピングと術前機能MRI・言語機能の対比による言語機能の定量評価解析、(3)術前機能MRI・言語機能と術後機能MRI・言語機能の対比による言語機能の代償能解析、を行い以下の知見を得た。 1.機能MRIによる言語機能局在解析は、40例で解析を行い、言語関連領域は古典的言語野とされる領域よりも大きな広がりをもって存在することを確認した。また、言語障害を有する症例では言語関連領域を機能MRIで同定することは困難な場合があり、言語優位半球を推定するには前頭前野の賦活の左右差が重要であることを見い出し報告した。 2.術中脳機能マッピングとの対比による言語機能の定量評価解析は7例において行い、優位側言語関連領域は言語表出に関与するが、劣位側言語関連領域は言語表出には関与していないこと、すなわち、言語機能は優位側の言語関連領域機能によってのみ決定されており、機能MRIで描出される側方性の程度は言語機能の程度と直線的な相関を示さないことを見い出した。 3.術前後の機能MRI対比による言語機能代償能解析は11例において行った。術後に言語機能が回復した症例では、優位半球の古典的言語野を含めた言語関連領域の賦活が増大するが、優位側古典的言語野の賦活が回復せずに言語障害が回復した例はなかった。すなわち、古典的言語野以外の言語関連領域のみの回復では言語障害の回復が得られず、言語機能の代償は起こりにくいことが示唆される所見を得ている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 刈部博, 隈部俊宏, 白根礼造, 吉本高志: "言語野gliomaにおけるFunctional MRI:言語優位半球決定における前頭前野の重要性とpitfall"CI研究. 25・1. 33-39 (2003)