2002 Fiscal Year Annual Research Report
皮質内微小電極を用いた大脳機能カラム直接刺激による人工視覚再建
Project/Area Number |
14657342
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
加藤 天美 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00233776)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 仁 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40104236)
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00201046)
齋藤 洋一 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (20252661)
|
Keywords | 人工視覚 / 視覚再生 / 行動学的定量的評価 / 皮質内電極 / 神経カラム / コルティカルインプラント |
Research Abstract |
本年度はまず、全盲動物モデルにおいて皮質内電気刺激による変化を行動学的に解析した。行動の定量化にはvideo motion analysisを用いた。円形のオープンフィールドに正常ラットを移し、種々の環境光下でその行動を定量的に解析した。その結果、光の強度に依存して、逡巡行動、探索行動、周回行動それぞれにおいて明るさが250luxで抑制されることが判明した。これらのラットの視神経を経前頭法で両側切断、全盲動物モデルを作成し、両側の一次視覚野と感覚運動野に定位的に皮質内電極を挿入した。電極先端は皮質カラムの第4層にあたるようにした。電極はラット頭蓋に装着したソケットより、種々の条件で電気刺激を加えることができるようにした。このような動物を行動学的に解析したところ、暗環境下の正常動物と同様の行動がみられた。ついで、電極あたり100-500μA、3-60Hzの条件を試みた。500μA、3Hzの感覚運動野刺激では、その行動抑制は認められなかった。しかし、同じ条件で、一次視覚野を刺激すると行動抑制が認められ、視覚が得られたのと同様の反応が認められた。 さらに、これが視覚特異的なものかどうかを検索するため、光刺激を条件刺激、電気ショックを無条件刺激とした白色ノイズに対するfear potentiationの有無を定量化することにより検討している。これは条件刺激が満たされたときに無条件刺激によって惹起されたfear potentiationが無条件刺激が無いときにも認められると言う現象を利用しており、条件刺激に対する特異性に優れた実験行動学的手法である。すでにpreliminary resultが得られつつあり、来年度はこれをまず充実させたい。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] Kato A: "Artificial vision for the blind by electrical stimulation of visual cortex"Restrative Neurol Neurosci. (in press). (2003)
-
[Publications] Kato A: "Frequency-dependent spatial distribution of human somatosensory evoked neuromagnetic fields"Neuroscience Letters. 318. 73-76 (2002)
-
[Publications] Kato A: "Endoscopic cranioplasty with calcium phosphate cement for pterional bone defect after frontotemporal craniotomy : Technical note"Neurosurgery Neurosurgery. 51・4. 1094-1096 (2002)
-
[Publications] Kato A: "Gamma-band desynchronization in language areas reflects syntactic process of words"Neurosci Lett. 339・2. 135-138 (2003)
-
[Publications] Saito Y, et al.: "Gene therapy for ischemic brain diseases"Curr Gene Ther. 3・1. 49-58 (2003)
-
[Publications] Sasaki H: "Axonal regeneration of mouse retinal ganglion cells by peripheral nerve transplantation ; a quantitative study"Restor Neurol Neurosci. (in press). (2003)
-
[Publications] Amami Kato, et al.: "Recent Advances in Human Brain Mapping/pp.303-310"Excerpta Medica, Elsevier, Amsterdam. 934 (2002)