2002 Fiscal Year Annual Research Report
ラット一次感覚神経細胞におけるジアシルグリセロールキナーゼの関与
Project/Area Number |
14657354
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
福島 重宣 山形大学, 医学部, 助手 (10261695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 薫 山形大学, 医学部, 教授 (30234975)
荻野 利彦 山形大学, 医学部, 教授 (60109436)
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Keywords | ジアシルグリセロール / 後根神経節 / 免疫組織化学 / 細胞内局在 |
Research Abstract |
細胞内において、ジアシルグリセロール(DG)は様々な脂質代謝の中間体としてのみならず、細胞内二次メッセンジャーとしても重要な役割を果たす。DGキナーゼ(DGK)はこのDGの代謝を介して、種々の蛋白質をリン酸化するプロテインキナーゼC活性をコントロールする役割を担っている。我々はこれまでラット脳より5つのDGKアイソザイム(DGKalpha, -beta, -gamma, -zeta, -iota)のクローニングを行い、脳内遺伝子発現を報告してきた。本研究では、ラット後根神経節におけるこれらDGKアイソザイムの機能的役割を追求する目的で、抗体の作製による蛋白局在の検討を行った。 各々のDGKアイソザイムに特異的な領域を選択しグルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)との融合蛋白質として大腸菌にて大量培養発現を行った。グルタチオンカラムによる精製後、家兎に免疫を行い、現在各々のDGKアイソザイム血清からの特異抗体を精製している。その中で、抗DGKzeta抗体を用いて後根神経節を細胞内局在を精査したところ、免疫反応は、大型の神経節細胞と比較的小型の神経節細胞において異なる局在様式を示すことが明らかとなった。大型の神経節細胞ではほぼ全例で核内に反応が認められるのに対し、小型の神経節細胞では、核と細胞質での反応に大きなばらつきが認められた。小型の細胞にはこれまで多くの神経ペプチドの存在が報告されていることから、substance P, calcitonin-gene related polypeptide, enkephalinなどの免疫染色像と比較検討を行ったところ、明らかな相関性は認められなかった。現在、さらに後根神経節の単離器官培養を用いた実験を行っている。
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