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2004 Fiscal Year Annual Research Report

精巣の分化成熟を支配する精原細胞因子の解明

Research Project

Project/Area Number 14657412
Research InstitutionTokyo Metropolitan Organization for Medical Research

Principal Investigator

原 孝彦  財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副参事研究員 (80280949)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 貴代子  財団法人東京都医学研究機構, 主任研究員 (40124474)
Keywords精原細胞 / セルトリ細胞 / 精巣 / 転写制御 / 24p3
Research Abstract

我々は精原細胞以降の精子分化が停止しているJSD変異マウス精巣と精原細胞がほとんどないW/Wv変異マウス精巣との遺伝子発現を比較する研究を通じて、24p3やSui1など24種類の遺伝子が精原細胞依存的にセルトリ細胞で発現することを報告した。昨年、新生マウス精巣由来のセルトリ細胞株を新たに樹立し、精原細胞との共培養による24p3 mRNAの転写誘導をin vitroで再現することに成功した。今年度は、このアッセイ系を用いて転写活性化領域を徐々に短縮していき、精原細胞による24p3遺伝子の転写活性化に必要な責任領域を同定した。ここにはNFκBのコンセンサス配列が存在し、ゲルシフト解析とクロマチン免疫沈降法によりNFκBのp50,p65が24p3遺伝子プロモーター領域に特異的に結合することを見出した。さらにドミナントネガティブIκBαの強制発現により、精原細胞による24p3遺伝子の転写誘導は抑制された。24p3遺伝子の転写誘導活性は精原細胞の培養上清に存在し、IL-1やLPS刺激時よりも活性化の程度が高かった。以上の結果から、セルトリ細胞では精原細胞から分泌される物質によりNFκB経路が活性化され、24p3遺伝子の転写活性化が引き起こされていることが示唆された。最近、24p3遺伝子産物が精子の運動性あるいは細菌感染防御に働く可能性が報告されている。したがって、精原細胞は精巣のホメオスタシスを維持するために、炎症性反応と共通のシグナル伝達経路を利用しているものと推察される。本研究を通じて我々は、精原細胞側のファクターが精巣の機能成熟に関与することをはじめて示し、精原細胞からセルトリ細胞への逆シグナルの実在を証明した。本知見は、ヒトの生殖器官発達の分子設計図の理解にも大きく貢献するものと期待される。

  • Research Products

    (2 results)

All 2005 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Runx1 promotes angiogenesis by downregulation of insulin-like growth factor binding protein-3.2005

    • Author(s)
      K.Iwatsuki, K.Tanaka et al.
    • Journal Title

      Oncogene 24

      Pages: 1129-1137

  • [Journal Article] Expression and the biological activities of insulin-like growth factor-binding protein related protein 1 in rat uterus during the periimplantation period.2004

    • Author(s)
      K.Tamura, T.Hara et al.
    • Journal Title

      Endocrinology 145

      Pages: 5243-5251

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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