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2002 Fiscal Year Annual Research Report

難聴遺伝子解析および人工内耳術中EP測定による内耳障害部位の解明

Research Project

Project/Area Number 14657430
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小林 俊光  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80133958)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 千葉 敏彦  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70280881)
鈴木 雅明  東北大学, 医学部附属病院, 助手 (40261630)
川瀬 哲明  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50169728)
吉田 尚弘  東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90291260)
東海林 史  東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80270833)
Keywords高感度音性難聴 / 人工内耳 / 内リンパ直流電位(EP) / 内耳障害 / 内耳機能検査
Research Abstract

高度感音性難聴者に対して、近年は人工内耳埋め込み手術が行われている。わが国ではすでに2700人が埋め込みを受け、大きな福音となっている。人工内耳埋め込み術の対象となるのは高度の感音性難聴であるが、その原因は単一でなく、内耳障害、聴神経障害、中枢障害などさまざまなレベルの障害で高度難聴が生じうる。内耳障害の中にもさまざまな病態があるが、その鑑別は通常は困難であり、とくに高度難聴者では鑑別するための機能検査がないのが、実情である。
内耳障害の内の血管条障害と有毛細胞障害を鑑別するために、人工内耳埋め込み手術に際して、内リンパ直流電位(EP)の測定を試み、世界で初めて成功した。
東北大学医学部倫理委員会の承認と、患者本人および家族の承諾のもと、本プロジェクトを施行した。20歳、女性の患者1名に対して、人工内耳埋め込み術中の電極挿入前に蝸牛岬角上の中央階相当部に小孔を開け、ガラス管微小電極を刺入してEPを記録した。この患者の術前聴力は100dB以上と高度の難聴であったが、+18mVの電位が記録され、内耳機能が一部にせよ残存していることが確認された。しかし、+18mVという値は正常EP値がヒトでも約80mV程度と推定されるから、かなり低値であり、血管条機能の低下があることを示した。EP計測後、人工内耳電極の挿入は通常通り円滑に行われ、プロジェクト施行による合併症は無かった。
今後症例を重ねて検討する必要があるが、高度難聴耳におけるEP測定は内耳病態を窺い知るために有望な手法と考えられた。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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