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2004 Fiscal Year Annual Research Report

神経系幹細胞の担体としてのアルギン酸の評価・改良及び損傷脊髄の再生の研究

Research Project

Project/Area Number 14657458
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

鈴木 義久  京都大学, 医学研究科, 助教授 (30243025)

Keywordsラット / 中枢神経 / 再生 / 免疫組織化学
Research Abstract

生後10日の幼若ウィスター系ラットの脊髄を、Th7-8のレベルで2箇所完全切断し、約2mmのギャップを作成した。この作成したギャップに、アルギン酸スポンジを移植した。また、ギャップになにも移植しないものをコントロール群とした。
移植後、4、8、12週で下肢の運動機能を、BBBスコアを用いて評価したが、両群で有意の差は出なかった。これは脊髄完全切断モデルでは損傷が大きすぎるためと思われた。移植後6週で電気生理学的評価を行った。大脳皮質運動野を電気刺激し、下肢腓腹筋で誘発筋電図を記録した。アルギン酸移植群では、ほとんどの個体で記録された。また、コントロール群では記録できなかった。次に、腓腹筋を電気刺激し大脳皮質感覚野で感覚誘発電位を記録した。定まった波形の電位は得られなかったが、アルギン酸移植群ではいずれの個体でも誘発電位が記録された。コントロール群では全く記録されなかった。移植後2、8週で光学顕微鏡、透過型電子顕微鏡を用いて評価した。2週の光顕像では切断端近傍に神経様組織が見られた。電顕で観察すると、この組織は神経周膜様構造に囲まれた末梢神経型の軸索であった。8週ではギャップ中央部分にシュワン細胞に囲まれた軸索が多数見られた。一方コントロール群では、ギャップ内は空洞を形成しており、再生軸索は認められなかった。8週で免疫組織化学的評価を行った。移植群では、頭側、尾側両方の断端から軸索が伸長している様子が見られた。またアストロサイトの突起がギャップ内に伸長している所見も得られた。コントロール群では、断端に強いアストロサイトの集積が見られ、軸索のギャップ内への伸長は見られなかった。さらに、CGRP、CaMKIIの抗体で染色すると、ギャップ内に上行系(感覚系)、下行系(錐体路)両方の軸索が伸長している所見も得られた。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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