2003 Fiscal Year Annual Research Report
Functional MRIを用いた客観的な味覚検査
Project/Area Number |
14657485
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 秀明 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (00263301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿本 直也 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50324794)
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Keywords | fMRI / 味覚検査 / 脳機能解析 |
Research Abstract |
本研究は、非侵襲的に脳機能の解析が可能なfMRIを用いて、基本5味(甘味、塩から味、酸味、苦味、うま味)それぞれの大脳皮質味覚野の同定を3次元的に行い、味覚異常や味覚障害の客観的診断を無侵襲で行なう味覚検査システムを立ち上げることを目的とした。そのために、これまで問題となっていた味覚刺激の付与方法に検討を加え、定量的でありかつ定性的な味覚検査システムを確立し、患者の味覚診断に大きく貢献しようとするものである。 1)味覚刺激授与装置の開発ならびに作成 本研究で購入した電気味覚刺激計に改良を加え、遠隔操作が可能で、MR装置とインタラクションを起こさない耐磁性がある「味覚刺激授与装置」を作成した。同装置は、金属を含まない物質のみで構成される口腔内装着部と、検査室外に設置されるコントロール部に分れており、定量的な刺激の授与を可能とした。 2)fMRIの撮像および解析 1)の装置を用いて、現有の高磁場MRスキャナを使用し、頭部バードケージ型コイルで当教室の医局員のボランティアの撮像を行った。撮像はGRE系列のEPIとし、ON/OFFを9/10としデータを収集した。得られたRaw Dataを本研究で購入したパーソナルコンピュータにオンラインで転送し、本研究で購入したソフトウェアMATLAB上で動作するSPM99で解析した。 この結果、1)味覚に応答する第1次味覚野の賦活面積は参照する関数によって変化し、指数関数的減弱を示す参照関数としたとき最大の面積になる、2)濃度の異なる食塩水では、濃い食塩水・薄い食塩水とも第1次味覚野に賦活を認めたが、前頭連合野では異なるパターンを示す、などが明らかになった。
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Research Products
(1 results)