2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14657496
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
奥野 攻 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50014080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 雄京 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10206766)
越後 成志 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70005114)
木村 幸平 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (40108551)
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Keywords | 白金鉄磁石合金 / Pt-50at%Fe / 生体用ステンレス鋼 / チタン / 生体適合性 / 骨親和性 / 骨形成 / 静磁場刺激 |
Research Abstract |
本研究は静磁場刺激による骨組織成長のメカニズムを明らかにし、白金鉄磁石による骨成長誘導素子の開発の可能性を探ることである。このため着磁および無着磁白金鉄磁石合金(Pt-50at%Fe)をラットの大腿骨にそれぞれ長期に埋入し、Pt-50at%Fe磁石の生体適合性を明らかにすると同時に、骨の無機質濃度(BMD)、骨カルシウム含有量を測定し、局所的静磁場刺激が骨に及ぼす影響を検討すること、またN極とS極の配置、磁力線の位置、密度、方向と骨組織の関係を調べPt-50at%Fe磁石合金が素子を装着した骨成長誘導型チタンインプラントの可能性を探ることである。 昨年度は無着磁および着磁した白金鉄磁石合金をラット脛骨に2週まで埋入し、白金鉄磁石合金の生体適合性、骨親和性、静磁場による骨誘導について検討した。本年度は昨年度と同様の無着磁および着磁した白金鉄磁石合金をラット脛骨にさらに長期の2〜8週まで埋入し、骨成熟度を表すと考えられるCa/PのX線分析顕微鏡による測定や光学顕微鏡による組織観察から着磁白金鉄磁石および無着磁白金鉄磁石合金表面に形成する骨の成熟度、骨の形成形態、骨親和性などを比較検討した。この結果Ca/Pは8週の埋入においても無着磁および着磁白金鉄合金は、チタンと同等であり、チタンと同様の骨形成が可能であると考えられた。しかし無着磁および着磁白金鉄合金におけるCA/Pの有意差はなかった。従って少なくとも静磁場による生体為害性はなく、静磁場を有する着磁白金鉄合金は、生体内で十分に使用可能であることが考えられた。
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