2002 Fiscal Year Annual Research Report
カオス理論を応用した音声による鼻咽腔閉鎖機能診断法開発のための基礎研究
Project/Area Number |
14657524
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
菅原 利夫 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10116048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 朋弘 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60335619)
川本 知明 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00325119)
三島 克章 岡山大学, 歯学部附属病院, 講師 (60304317)
広瀬 尚三 オージス総研, eビジネス事業部, 研究員
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Keywords | カオス理論 / 鼻咽腔閉鎖機能 / 口蓋裂 / 発音 / 言語障害 |
Research Abstract |
共同研究者と共に開発を進めた。音声カオス処理プログラムを改良し、構音障害(鼻咽腔閉鎖機能不全)を診断するための基礎的研究を行った。1.鼻咽腔閉鎖機能不全を持つ口蓋裂術後患者および正常言語発音者の音声収録を行い、音声信号をA/D変換、ノイズ処理などを行い、周波数解析、母音抽出、子音抽出などの一般的な信号解析を行ったが、両者の間には差異は認められなかった。2.次に音声カオス処理プログラムを用いて両者の比較を行った。即ち、破裂音を多く含む文章を読ませ、パーソナルコンピューターに入力させ、A/D変換、ノイズ処理を行った後、パラメータのチューニングを行い、カオス解析処理により約1秒間ずつの音声の周期軌道を視覚的に表現する図形としてのカオスアトラクタを描画させ、リアプノフ数を算出した。その結果、正常言語発音者および鼻咽腔閉鎖機能不全患者で発声補正装置を装着した者の方が鼻咽腔閉鎖機能不全者に比べ、有意にリアプノフ数は高値を示し、鼻咽腔閉鎖機能とリアプノフ数に関連性があることが示唆された。3.さらにその音声をナゾメータを用いて解析し、ナゾランス値との関連性を検討し、リアプノフ数とナゾランス値との間に関連性があることが示された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Sugahara., K.Mishima.: "Evaluation of respiratory status and mandibular movement after TMJ replacement"Int. J. Oral Maxillofac Surg.. (in press). (2003)
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[Publications] K.Mishima., T.Sugahara.: "Comparison between the palatal configuration in complete and under 18 months of age"Cleft Palate-Craniofacial Journal.. 38(1). 49-54 (2001)