2004 Fiscal Year Annual Research Report
永久歯エナメル質初期齲蝕の客観的診断法ならびに管理システムの確立の検討
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14657550
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
菊池 元宏 日本大学, 歯学部, 講師 (40277455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 昌史 日本大学, 歯学部, 講師 (80328757)
新国 七生子 日本大学, 歯学部, 助手 (60366606)
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Keywords | 齲蝕 / 診査 / DIAGNOdent / 探針 / 切片標本 / 歯科検診 / 第一大臼歯 / エナメル質 |
Research Abstract |
齲蝕罹患様相が多様化した初期齲蝕は,あらためて客観的な齲蝕診断の確立が必要である。さらに初期齲蝕の管理に際しては,齲蝕リスクファクターの評価を行いながら,科学的根拠に基いた合理的なシステムを構築する必要がある。 そこで筆者らは,第一に初期齲蝕(様)診断の臨床的な基準を図る目的で,従来型の探針を改良した齲蝕診断と,DIAGNOdentを使用して客観的な齲蝕診断を行った後,組織標本を製作してその関係を検討した。 ・先端直径が0.25mmならびに0.50mmの球形で、最大触診圧が150g以上加わらないように特殊加工した齲蝕診断用の探針を開発した。これにより、歯質を極力破壊せず、かつ初期齲蝕の程度を客観的に判断できることが可能となった。 ・CCDスキャナを利用し、外光の影響を受けずに色彩を分解・解析し、齲蝕の色を8つのパターンに分類できる齲蝕画像診断装置を開発した。これにより、主観的になりがちだった、視覚による齲蝕診断が客観的に行えるようになった。 ・DIAGNOdentの値は,齲蝕の進行状態や形態により、明らかに異なる測定値が得られ,信頼性があったが、プラークの有無、齲窩の着色・乾湿・硬さ、軟化歯質の量、そして測定プローブの挿入角度などの影響を受けるため、測定に際しては十分に注意をする必要があることがわかった。 ・0.25mm探針で感知できず、視診や探針による触診では健全歯されてしまう群もDIAGNOdentにより初期齲蝕の診断が下されるケースがめだった。 ・0.5mm探針で感知できる齲蝕群のDIAGN0dent測定値は、26〜90とばらつきが見られた。 ・先端が鋭利となっているプローブ群と先端が直径0.25m皿となっているプローブ群のDIAGNOdent測定値平均値に統計的有意差は認められず,鋭利プローブと0.25mmプローブは,ほぼ同一の齲蝕検出能力があり、臨床上0.25mmプローブを用いることが有効であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)