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2003 Fiscal Year Annual Research Report

キラルホモエノレート等価体の創出

Research Project

Project/Area Number 14657563
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

武田 敬  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30135032)

Keywordsホモエノレート / 不斉転写 / カルバニオン / シアノヒドリン / エポキシド
Research Abstract

ホモエノレートはカルボニル基のβ位にカルバニオンを有する反応種で合成化学的に非常に有用性が高いシントンであるが,分子内に求核中心と求電子中心が存在するため不安定でその発生には困難が伴う.特に,キラルホモエノレートはカルバニオンのキラリティの不安定さと相まって,合成の方法論は非常に限定されている.
本研究では,ケイ素の転位反応を鍵とした不斉転写反応によるキラルホモエノレートアニオン等価体の創生を目指している.本年度は,β-シリル-α,β-エポキシアルデヒドのO-シリルシアノヒドリンが塩基との反応によりホモエノレートアニオンとして機能するという昨年度の結果に基づき,δ-シリル-γ,δ-エポキシ-α,β-不飽和アシルシラン(1)と求核剤との反応を検討した.
1とアルケニルメチルケトンのエノレートを反応させたところ,Brook転位-アリル転位-エポキシドの開環-Brook転位-アリル転位-分子内アルドール反応-アニオニックオキシCope転位が連続的に進行し,多官能性七員炭素環が生成した.光学活性な1を用いた場合,20%程度ではあるが不斉が誘起されることがわかった.この結果は多くの反応工程を経てもキラリティが保持されうることを示しており,極めて興味深い.また,求核剤としてシアニドイオンやホスホネートイオン用いると,連続的過程を経て生成したカルバニオンがニトリル基やホスホニル基のα位まで転位することも明らかになった.来年度は,七員環形成反応における不斉収率を向上させるとともに,シアニドおよびホスホネートイオンとの反応での不斉誘起の可能性を探る予定である.

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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